八ヶ岳赤岳硫黄岳(後編:硫黄岳編)
 (クリック地図)  (あかだけ2899.2m いおうだけ2760m)
午後になって赤岳山頂はガスに包まれましたが無事に登頂。翌日は天気に恵まれ、硫黄岳山頂からその赤岳を眺めることが出来ました。登る時は辛くとも、こうして元気に登れて周囲の山々を眺められることは本当に幸せです。
さて、すれ違いを知らずに輝ジィ〜ジさん捜しはなおも続きますが、思わぬ遭遇がありました。

【↑ 硫黄岳山頂より:横岳、赤岳、中岳、阿弥陀岳】
 H19年1月13日-14日(土ー日)
  天気;13日晴れ(山頂ガス)、14日晴れ
  Member.2人(夫婦)

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む) 
13日:赤岳山荘駐車場7:50〜美濃戸山荘前登山口(北沢コースから南沢コースに変更、途中で戻るロス10-15分くらい)〜行者小屋11:00-40(昼食)〜(地蔵尾根へ)〜地蔵の頭(稜線の分岐)13:00〜天望荘裏で休憩〜赤岳山頂14:00-20文三郎、中岳分岐14:45〜水場15:25〜行者小屋15:30-45〜赤岳鉱泉16:17(テント泊)・・・所要時間約8時間30分

14日:赤岳鉱泉テント場8:45〜赤岩ノ頭(分岐)10:23〜硫黄岳山頂10:48-11:10〜山頂直下のケルンで休憩(約15分)〜赤岳鉱泉(テント撤収)12:42-13:40〜林道(堰堤広場)14:23〜美濃戸山荘15:12〜赤岳山荘駐車場15:17・・・所要時間約6時間30分
【二日目:1/14】

 山では早い時間に眠りますから睡眠は充分のようにも思えますが、昨夜は疲れている割に夜中に目覚めてしまいました。明け方少しウトウトしてしまったようで、5時起床の予定が6時半。私達は硫黄岳に登るだけですから時間が遅いことはありませんが、輝ジィ〜ジさんはもう出発されたかもしれません・・・と、まだ思っているsanae隊です。

 赤岳鉱泉の夜明け。テントの中はー14度。外気温は未計測ですが、手前に大きなアイスキャンディーが夜中の内になおも増殖されておりました。

 奥には赤岳が覗いています。今日もお天気が良さそうで嬉しくなります。

 トイレに向かい、小屋の前で前方から来る男性が驚いた声を出しました。昨夜トシちゃんが言っていた○○さんに似た声はご本人だったのです。仲間も来ているということで、そのうち3名が知っている人でした。彼らはジョウゴ沢に行くと言います。私には縁の無いアイスクライミングです。同じような年齢ですが、スゴイ、スゴイ!


 ジョウゴ沢ではかつて悲しい出来事がありました。確か2月の終わりごろのことだったと思います。一緒に登ったことはありませんが葬儀には仲間として出たのでした。7時出発の彼等と別れた後、ふとそのことを思い出し、慰霊山行も兼ねているのかな・・と思ったりもしました。

 遭難、私達も危険と隣り合わせにいます。最近のある遭難と思い合わせ、気を引き締めて硫黄岳へ。最初からアイゼンを履き、ピッケルを持って、必要なものだけをサブザックに詰めて小屋前の登山道を登ります(8:45)。

 登山道には途中、大同心やジョウゴ沢へ向かうトレースがあります。うっかり大同心へ行きかけてしまいました。前に来たときはトシちゃんに注意した私が今回は失敗です^_^;

 2,3歩で気付いたので良かったのですが、気をつけてくださいね。ジョウゴ沢分岐はしっかりした標識がありました。知り合いはここから1時間半ほど前に入っていますから、もうかなり進んでいることでしょう。もうトレーニングに取り掛かっているかもしれません。

 前方に7,8名くらいのグループに追いつくとそこは赤岳、中岳、阿弥陀岳のビューポイントでした。

 私達もそこで写真を撮ります。明るい日差しの中、気持ちのよい朝です。

 樹林帯を抜け、背後に阿弥陀岳を振り返ります。

 再び樹林帯ですが、落葉樹には雪の華が咲いてとてもきれい。やはりなんと言っても太陽!お日様の光で輝きがあります。

 時間的に遅い出発だったせいか、それとも殆どがクライミングなのか、一般ルートのこのコースは静かでした。

 先ほどのグループを抜くと、あとは下りてくる人にたまにすれ違うだけでした。

 赤岩の頭にでる直前です。ひと登りすれば稜線ですが、雪面を見上げるときれいな青空が広がっています。

 この頃になると背後に八ヶ岳の山並みが大きくど〜んと見えてきます。

 昨年はこの赤岩の頭の近くて雪崩があり、犠牲者が出ました。珍しいことだったようです。どこで?どうして?と辺りを見回しながら登りますが、自然の力は計り知れないものかもしれません。

 赤岩ノ頭、峰の松目分岐です。下ってきた人たちが休憩していました。

 晴れてよかった!目の前の展望に目を奪われます。

 稜線に出ると少し風が冷たくなりました。

 目の前にど〜んと北アルプスです。その左に続く山並みももちろん圧巻ですが、それは山頂でのお楽しみにとっておきましょう。

 赤岩ノ頭から見上げる硫黄岳。少し先にオーレン小屋への分岐があります。小屋は閉鎖していますが、かすかなトレース跡がありました。

 岩についたエビの尻尾。

 夏道よりもかえって歩きやすい登りを行くと広い硫黄岳山頂です。意外にも誰もいない山頂。

 少し風がありましたが20分ほど歩き回って写真を撮ったり景観を楽しんだり。その間誰も登って来なかったので山頂独占でした。





 北面の爆裂火口壁。本沢温泉の露天風呂から眺めるこの景色もまた迫力がありました。

 八ヶ岳北部。天狗岳とその向こうに先週登った蓼科山。

 そのはるか彼方に一直線に並んでいるのは北アルプス。

 硫黄岳山頂より展望の動画をどうぞ。


 山頂で360度の展望を楽しんだ後、風をよけるため直下のケルンの所まで下ります。

 そこからの八ヶ岳眺望もまた素晴らしく、穏かな陽だまりで、温かいコーヒーとパンを食べながら楽しみます。

 その八ヶ岳主峰を眺めながら赤岩ノ頭、峰の松目分岐へ。ケルンは休んでいた場所。

 硫黄岳を後にします。

 赤岩ノ頭を過ぎれば、あとは一気に下るだけ。登る人にも何人かすれ違いました。

 12:40頃、赤岳鉱泉に到着です。

 テントを撤収します。

 知り合いのテントはこの右上の方にまだありましたので、戻ってきていないようでした。

 雲ひとつ無い快晴。

 名残惜しいですが、赤岳に別れを告げます。

 横岳にも。

 そして硫黄岳にも。

 アイゼンもピッケルもザックに括り付け、手には再びストックを持って、テント場を後にします。

 食料が減って少しは軽くなったザックです。今回は登り始めに18キロくらいでいつもよりは軽めでした。 

 久々に歩く北沢のコース。南沢と違ってまた新鮮でした。

 こんなにも橋があったっけと思いつつ、何度も沢を横切ります。

 沢の中にぽっこり浮かんだように見える雪。岩は優しい装いをしていました。

 気持ちの良い陽だまりのスノーハイクです。



 堰堤。橋を渡ると林道になります。林道終点には赤岳鉱泉の車がおいてありました。四駆のスタッドレスにしっかりとチェーンも巻いてありました。

 林道をのんびり下ります。アイスバーンだと怖いのですが、スノーパウダーの圧雪で歩きやすくなっています。

 なぜかお腹が空き、途中で休憩、パンを食べます。赤岳鉱泉でラーメンを食べてくれば良かった・・・^_^;

 思ったより早く美濃戸山荘に到着。

 林道をそのまま歩きましたが、途中ショートカットの道がありました。そちらを通ればもう少し早くに着いたかもしれません。

 輝ジィ〜ジさんとは遭えなかったね・・・と話しつつ、駐車場で新潟ナンバーをチェックします^_^;・・・・当然ながらありませんでした。この後美濃戸口でも確認しますが・・・・撃沈でした(~_~;) 輝ジィ〜ジさん又の機会にお会いいたしましょう。

 来るかもしれないと言っていた知り合いの車も捜しましたがありません。どうやら入山していないようです。

 駐車場で同じX車を見つけ、トシちゃんが“ドア開かない事件”を話しています。←お節介な人です(^^ゞ

 我がX君、今回はいろいろとアドバイスを戴いたとおり、ワックスをつけたり新聞を挟んだりして万全にしていったのですが、この通りの快晴で全て杞憂に終わったのは幸いでした。成果のほどはまた次回に繰越ですが、ドアが開かないなんて、二度と無いといいですね〜(^^ゞ
 この後はコチラに来ると寄るヒルサイドホテル富士見で温泉に入りました(500円)。途中で夕食を済ませ、通勤割引を利用して帰路につきます。道路は順調で21:30頃帰宅。
一日目:赤岳