丹沢・塔ノ岳ボッカトレ
 (とうのだけ1490.9m)
 先週に引き続き塔ノ岳へ。今回はボッカトレ!

 H14年11月17日(日)
  天気;曇り
  Member.10人(CL川口・海輪・中山・
        松田・蒲原・西山・佐藤(一)・
        佐々木・木村・石原)

  【大倉尾根の下りで:堀山ノ家近く】右

 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)

大倉バス停8:30〜花立山荘12:00前後〜金冷シ12:25前後〜塔ノ岳山頂(12:50前後-13:30頃到着、14:30出発)〜堀山ノ家(15:20-35着、15:40発)〜大倉バス停17:00-15
(所要時間約8時間45分・・休憩含む)



左【登る前】

 久々に仲間との山行。10名という大所帯だった。目的はボッカトレ。冬山に向けて、重い荷物を背負って山へ登る練習だ。男性は25キロ〜30キロ、女性は20キロ〜25キロがノルマ。私は集合場所の大倉バス停で6.5キロ(Platypusの入れ物がこれしかなかった)の水を足して約22〜23キロ。心優しい西山さんが見るに見かねてか、「一つ持ってあげましょうか」と言ってくれる。いつもなら「ありがとう♪」とお願いしてしまうのだが今回はノルマ、泣く泣く辞退した。我が息子だってこんな優しいこと言ってくれないよ・・・。

左【まだ元気!】

 女性は今回3名、それぞれに頑張っている。私も・・と、最大の25キロにしようと思ったが年長の私が何とかの冷や水と言われるのもナンだから、無理はしないことにした(^-^; 最年長は今回ちなみに佐藤さんだが、満さん、私、川口さんと、団子状態だ。ん?みな団子体型か?ムム・・・。この際40代は若者にしておこう。とはいえ30代前半が多い中、クレームがきそうだが。しかし、しかしである、みんな強者であった。そして吉本系のお笑いキャラ?でもあった。やはり大勢は楽しい。

左【重い・・・】

 集合は8時30分。しかしその前に全員が集まったので、それぞれに準備をし、体操をし、出発前のまだ元気な姿をカメラに写し、出発が8時30分となった。天気は先週の好天とはいかず残念だったが、雨に降られず、ボッカには薄曇りで丁度良いほどだった。山頂は少しでも暖かい方が嬉しいのだが、これは今回温まる楽しみがある。何を隠そう、それが楽しみで参加した(^-^; 我らが登る1時間前に海輪さんが登り始め、山頂で豚汁の用意をしてくれているのだ。苦しいだけのボッカだけではさみしい。めざせ豚汁!いや、めざせ山頂。

左【余裕】

 リーダーの川口さんは軽快に先頭を行く。しかしそのザックの中身は驚くことに5キロの鉄アレイ2個が入っている。なにぃ・・?と最初は思った。ところが山頂で知ったのだが、涼しい顔をして登っていた若い西山さんのザックにもバーベル(と思う)の両脇が入っていた。いったい何考えてんだか・・・いやぁ参った、参った!(^o^)。これなら途中捨てるわけにもいかないし、確実に往復のボッカトレになる。重量も確実に把握できる。賢いやり方だと感心。

左【紅葉の下で休憩】

 一方、いつも同じ話題で顰蹙を買っている満さん、またもや空荷のザック!?途中で石を入れるといいわけ。石?嬉しくないよ・・・(-.-; それに目方がいい加減じゃない? 目方だけじゃないけどサ(-.-;  あっ、いえいえ、そう思っているのは私だけではないっすよ、あれ?!(汗、汗・・^^;) でも途中でホントに石ころを入れて、私もそれを持ち上げたけど、持ち上がらなかった。満さん、やるときはやるんだ・・・と思ったのも束の間「重すぎる・・」と途中で放りだしていたっけ。石ころより珈琲飴の方が嬉しかったな!ご馳走様。ところで石は山頂につくまでに全部なくなった?。当然みんなの白い目が向けられ?、しかも大きなミスをおかした。佐々木さんの大事なワイン入りのPlatypusをどうやら破裂させてしまったらしい。ザックの中は水浸しならぬワイン浸し。山頂でカラに近くなったPlatypusの無残な姿には、さすがに二人に同情。

左【山頂で】

 ワインと言えば驚いたのが佐藤さん。彼はなんと500mlの缶チューハイを24缶、つまり1ケース12キロ。私などはビール一缶で精一杯。え?飲む話じゃない?そうそう、持つお話でした。私も水を350mlの24缶にすれば持てた訳だが・・・ビール一缶で満足する私には思い及ばぬことだった。

左【頑張って持ち上げました!】

 ほとんどの人が水を多めに持ち上げ、20リッターの人から様々だった。これらはほとんど尊仏山荘に進呈。10名で合わせて20リッター3杯以上あったようだ。小屋へは、水を途中破棄した人が運ぶことになった(^-^)。ご苦労様、久しぶりの山行でいきなりボッカではきつかったよね。あれ?蒲原さんも運んでる?蒲原さんは捨ててなかったじゃん!どうして?これもボッカ!?(^-^)

左【黄葉・紅葉】

 常にコンスタントに先頭を歩いていた川口さんにピッタリついていったのが木村さんだった。私は一緒に歩くのは初めてだった。そういえば佐藤さんも、佐々木さんも初めてだっけ。木村さんは足運び、身のこなしがとても軽やか。階段で、長身の足の長い川口さんに遅れをとらない。私は歩幅が合わないところで段々と引き離された。木村さんからは途中で柿やリンゴを戴いた(山での果物は貴重、何より嬉しい。ご馳走様)が、果物や飲み物の減った目方を石を拾って補充して山頂へ行ったというから何と律儀な!と驚いた。これには海輪さんが秤を持って待ち受け、山頂で重量をチェックするというガセネタがあったそうだ(^-^)。

左【見事な黄葉・紅葉】

 紅葉は途中でまだきれいだった。思ったより美しかった。一生懸命デジカメを向けた。このデジカメ、実は私のドジでとんでもない忘れ物をした。補充バッテリーを全て忘れてきたのだ。初めてだった。ドジは毎度のことではあるけれど・・・。予備をもっているか川口さんに聞くと、ザックの雨蓋にデジカメが入っているからと、使用中の電池を貸してくれることになった。相当重そうなザックでしかも雨蓋の中に入っているのでは、たぶん私の方が写す機会は多いだろうと思い、遠慮なくお借りすることにした。コースタイムを、今回のレポーター佐々木さんに伝えることになっているため助かった。山頂でゆっくりしたときに一時返却しようと思っていたが、山頂ではガスで展望もなく、景色を撮る楽しみはなかった。そのまま借り受け、専らハイライトの豚汁・それを作ってくれたヒーロー海輪さん・そしてそれに群がる仲間を写すしかなかった。ということで、川口さん、ずっとお借りしたまま私が続けて撮らせて戴きました。CDにして渡しますね。見た景色、写した景色、共有しましょう(^-^)V

左【鹿とツーショット】

 花立から山頂にかけての霧氷を楽しめたのは海輪さんだけだった。私たちが登った頃は落下する音を聞くばかりで残念だったが、海輪さんには何よりのご褒美だったことだろう。私たちは人を怖れない鹿を写したりして、その辺りを通過した。食べ物が少ないのか、2頭がしきりに足下を捜しているようだった。下るときも同様だったので思わすツーショット。

左【山頂で鍋を囲む】

 そして注目の豚汁。思ったより時間のかかった山頂につくと既に鍋奉行の海輪さんがスタンバイ。山頂はガスっていて目の前の尊仏山荘すらかすんでいたが、先着の川口さん、木村さん、西山さんも居たのですぐ分かった。写真を撮りながら近づき、私も仲間入り。重い荷物を担ぎ上げて暑い内にとせっかく持ち上げたビールをあける。喉が渇いていたので美味しい。火照りが静まってからフリースや合羽上下を身につけるがどんどん体感温度の下がっていくのが分かる。木村さんからカイロを戴いて、ありがたかった。1時間先に登った海輪さんが山頂で2時間待って、体はすっかり冷え切っているようだった。豚汁は大きな重い鍋でぐつぐつしていたが、火力があがらず思うように煮えないという。しかしそれにしても大根、里芋、ゴボウ、椎茸、豚肉・・・具だくさんでおいしそう。

左【鍋奉行】

 バーナーを増やして火力を上げ、煮えるのを待つ間に私が持ち上げたおでんを温めた。こちらはすぐ温まり、みんなの冷えた体へと入っていった。少しだが好評で良かった。そして期待の豚汁が煮え、みんなで戴いた。その美味しかったこと。芯から体が温まった。大好評。それにしてもさぞや重かっただろう。ボッカトレはこんなことが出来るから楽しい。とはいえ、登っている途中はみんな勝手なことを言っていた。花立小屋の400円の豚汁食べて下りちゃおうか・・・とか、来なければ良かった・・・とか(^o^)。そんな軽口もつまみにしながら話は弾んだ。海輪さん、本当にありがとうございました。とっても美味しかったです。ご馳走様でした。山頂であんなに豪華な豚汁を何杯もおかわりできるなんて、そうそうめったに出来ることではありません。10名分以上で近くの人にも分けてあげるほどの量をたった一人で持ち上げて、寒い中作って、ずっとみんなを待って、本当にご苦労さまでした。

左【山頂で】

 最後の人が登り切った時間の約1時間後に同ルートを下山。山頂にはもうあまり人がいなかった。陽の短くなったこの時期は、下山にはぎりぎりのタイムリミット。私は持ち上げた水とおでん、飲み物などで10キロくらいは消費している。軽くなったザックで急いで下りるにはさほど支障はない。本当は下りもトレーニングの必要ありなのだが・・・。川口さんや西山さん、佐藤さんなどは下りでもけっこう重かったはずで、見事トレーニングを完遂。皆さんお疲れ様でした。松田さんも久々のカムバックがこのボッカでよく頑張ったと思う。これからまた楽しめるといいね。

左【下り:堀山ノ家の前で】

 今回はいつもの山行記録とは異なり、ボッカの様子や人物描写が主体となった(ご注意:今回は文も写真も時間が前後してバラバラの配置になっています)。それぞれのトレーニング方法にはいろいろと教えられることがあった。その必要性も体感できてよかった。先週も同じ所を下山道に歩いているが、先週は久々の歩きで筋肉痛が長引いていた。トレーニングで続けて歩くことで大分体が馴染んでいるのが感じられる。体感といえば、今回はボッカ及び耐寒訓練でもあった。山頂は2度まで確認しているが、もっと寒く感じられた。今年は秋が短く駆け足で冬になっている。雪山になるのが早い。既に遭難のニュースがいくつか入っている。軟弱な私はおとなしく近場を楽しむことになるだろう。でも雪山かぁ・・・いいなぁ・・・・

 それから前回気付かなかったのだが、山頂のトイレが新しく作り替えられていた。バイオのトイレだそうだ。入口には大きな鏡が取り付けられ、寒いところで並ばなくてもいいように中が広い。とてもきれいだった。

 登山口で遭難と見られる人の情報を求めている人と会い、そこで少し立ち話。11月4日から消息を絶っているという。寄(やどろぎ)大橋から鍋割山を目指した模様ということで捜索もされたが、手がかりがないままにその捜索は前日うち切られたということだった。私もこのコースは登りも下りも通ったことがあるが、注意しないと間違えやすい所があったかもしれない。沢なので要注意の場所もあり、危険はいくつか思い浮かぶ。既に寒くなっている時期、日にちのたっているのが気になるが、どうか無事に発見されますように。155cm、55キロ前後の小柄な60代の夫婦だそうで、当日は軽装で入山したようだ。車は登山口に置かれたのを発見されている。(約一ヶ月後、ご遺体で発見されたそうです。ご冥福をお祈りいたします)