伊吹山脈;伊吹山
(いぶきさん1377m)

 早朝登山は快適

 H13年5月6日(日)
  天気;曇り時々晴れ 
  Member.2人

 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)

上野口一合目6:00〜四合目7:00-10〜八合目8:00-10〜伊吹山山頂8:30-9:30〜三合目10:50-11:40〜一合目12:05
(所要時間約6時間05分・・休憩含む)

【伊吹山】右


 GWは八ヶ岳縦走の予定を立ててはいたのですが、今回は残雪の山を縦走装備で歩くのは体力的に無理があると思い、直前になって、すべて日帰りの出来る鈴鹿、伊吹方面に変更。御在所〜鎌ヶ岳(3日)藤原岳(4日)霊仙山(5日)そして伊吹山(6日)を歩いてきました。

 四日間続いてのピークハントも又結構ハードでしたが、新緑とお花いっぱいの山々を楽しみ、毎日温泉orお風呂に入れる優雅な山行でした。


 最終日は滋賀県の最高峰、伊吹山。日本百名山の一つでもある。

 伊吹山は下から歩きたかったので上野口へ向かった。しかし駐車場がいずれも民家の軒先のような所が多く、夜到着した私たちは駐車するのが憚られるような感じだった。ようやく神社の公園の前に置く。駐車料(その辺りはすべて1000円)は明日の下山後に払うことになるだろうが、ひとまず落ち着いた。ここは側に公衆トイレがある。車中で一晩過ごすが夜中に若者が集まりやかましかった。どうやらたまり場になっているらしい。寝不足のまま5時前に起き支度して出発しようと思っていたところへ、犬を散歩させている男性がやってきた。「車で3合目までいけますよ」と言われ、ついその気になってしまった軟弱な我ら!

 すわ移動・・・しかしこれでいいのか?と気持ちにブレーキがかかる。一合目についたとき丁度車を置くに格好な場所があった。細い林道での対向車の気遣いをしなければならないことを考えれば、早い内に車を止めておきたかった。ということで一合目から歩き始める。結果、駐車料は不要となった。

 6時、歩く人間は私たち二人の他に誰もいない。閑散としたスキー場の中を歩いていくのは常とは違った寂しさがあった。最初はガスがかかっていた伊吹山だったが、時折顔を覗かせてくれた。4合目辺りから登山道らしくなって、気持ちの良い歩きになった。遠望はこの日もきかなかったが、振り返ればいつまでも下界の様子が目に入る。やがて二人の下山者が見えてきた。軽装・・・というより男性は何も持っていなかった。女性は軽いザックひとつ。こうして気楽に登れる山なのだろう。それだけ、車も、ゴンドラも、この山には入り込んでいる。よもや百名山というには・・・

 しかし思いがけなくこの伊吹山で静かな山行になった。涼やかな風で汗もそう、かかず。半袖で気持ちよかった。足下の花々を愛で、所々で休憩し、山頂にはそれでも2時間半で到着。一部ここで今回初めて残雪を見た。「え〜っ!アイゼン持ってきたっけ?」と冗談を言いながら、ザクザクと進んでいく。

 山頂の小屋はようやく開け始めた様子だった。山頂を軽く一回り。ガスがかかってやはり展望が望めない。今回は雨が降らなかっただけ良しとしよう。流れるガスの合間から見えた山頂駐車場は驚くほど広い。駐車している車はまだ少なくがら空きだったが、やがて昼頃ともなれば混み合うのだろう。山頂の測候所の存在もまた、自然とはそぐわないものだった。伊吹山は信仰の山とも聞いたことがあるが、神社有り、お寺有りの寛大な山のようだ。トイレは立派で、建物に入った途端に電気がついた。中もきれいで水洗、ペーパー付き、100円のチップ制。日本武尊像の前で写真を撮り、小屋で念願のソフトクリームを食べた。世俗的なもののない山歩きを望みながら、歩いていて思うのは、ビールを飲みたいとか、ソフトクリームを食べたいとか、お風呂に入りたいとか、そんなことばかり。修行が足りん!というか、それこそ世俗的というか。

 伊吹山や鈴鹿の山々には化石(ウミユリやフズリナ)があったり、民話があったり、また豊富な植物があったりして、調べたらいろいろと面白そうだ。反面、スキー場、ドライブウェイ、セメント工場の切り崩しなどあり、人との関わり合いが密接な面もある。こうして開発された山に登るとそういったことをふと考えさせられる。

 山頂の小屋で買ったお花のミニ図鑑を手に持って、同ルートを下山。その頃になると登山者が続々と登ってくるのが見えた。気温も上がって、どの顔も汗をかいている。花はスミレがいろいろあったがその中にイブキスミレというのもあるのだろう。識別できない。他にニリンソウ、ヤマエンゴサク、イブキタンポポ、西洋タンポポ(タンポポはスキー場で群生していた)、ショウジョウバカマ、セントウソウ、スズシロソウ、アマナ・・・

 ゴンドラは三合目くらいまで来ており、ここから歩く人も多いようだが、下から登ってくる人も又多かった。小さい子も手を引かれて歩いていたりする。ファミリー登山には危険が少なくてよいかもしれない。

 三合目で一休み。すっかりガスの晴れた山頂を眺めながら早めのお昼。意外にも広いゲレンデだと思いつつ、ゆっくりと最後の展望を楽しんだ。タンポポの黄色が風に揺れてとても可愛い。冬は白銀に色鮮やかなウエアで賑わうのだろう。この時間の山頂ももう賑わっているかも知れない。静かな山行が出来て嬉しかった。のんびり休んだあと、ゆっくり下山。一合目の車を置いた場所には他にわずか2台あっただけだった。下の登山口からではなかったが、おかげで駐車代が浮いた。対向車を気遣いながら下山し、そのまま近くの「ジョイ伊吹」という入浴施設のある文化センターへ。12:30〜19:30(入浴は19:15まで)で大人一人300円。ボディシャンプーだけあり。小さいが露天風呂、薬草風呂、ジャグジーなどがある。

 入浴後東名へ。GW最終日だったが上りは豊橋、岡崎間が事故渋滞なだけで、そのあとは快調、19:30に帰川崎だった。