奥秩父・笠取山〜唐松尾山
(かさとりやま1953m〜からまつおやま2109.2m)

 アズマシャクナゲ・トウゴクミツバツツジが満開

 H13年6月3日(日)前夜発
  天気;晴れ 
  Member.4人(CL今井・平・三枝・石原)

 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)

作場平橋6:15〜(一休坂)〜笠取小屋?〜分水嶺7:40-45〜笠取山7:50-8:00〜唐松尾山10:10-25〜和名倉分岐11:00〜将監峠11:25?-12:00〜林道(民宿あり)13:20-30〜作場平橋14:05
(所要時間約7時間50分・・休憩含む)

【笠取山】右


 前夜10時待ち合わせて出発。メンバー4名で車2台は奥多摩御獄駅の辺りで合流、既に24時。

 笠取山〜唐松尾山は丁度一年前のナイトハイクの時に昼間歩いている。今回は作場平橋からのコースをとることになった。登山口駐車場に到着後、少々の宴会モードの後、車中泊。

 登山口には水洗トイレがあり、車も数台(10台弱?)おける。

 朝は6時15分出発。道幅の広い整備された登山道を行く。タチツボスミレやイチゴの白い花、ミツバツチグリが満開だった。檜や落葉松の樹林帯はひんやりと冷たいが、既に太陽の明るい日射しが暑くなる兆しだった。

 一休坂へと進む。寝起きの体にこの一見緩やかに見える登山道の登りがきつく感じられる。思った以上に傾斜があるのだ。体力のある若者について、笠取小屋に着くと既に先客の数名が休んでいた。小屋の竈のような火の匂いが妙に懐かしく郷愁をそそる。ここも立派なトイレに作り替えられていた。そのまま通過して分水嶺へ。分水嶺は昨年も来たところだ。ここ笠取山は荒川、多摩川、富士川の水源なのだ。

 分水嶺から眺める笠取山はこんもりと可愛い形をいている。直登はきつそうだと思いつつそちらへ向かい、さあ、これから登るというところで山頂まで何分かかりそうか?と質問が出た。10分くらい?う〜んもう少しかかるかな?結果は先頭の若い女性が10分。2,3分遅れて私も到着。

 ここでお目当てのシャクナゲが出てきた。とってもきれい。先週の丹沢檜洞丸のシロヤシオに引き続きついている。ここからは富士山がくっきりと見えた。麓にガスがかかり、浮き上がっていた。その手前に大菩薩連嶺。右に目をやると南アルプス、その手前右方向には秩父の山並みが一望のもと。この展望を見ると登る苦しさを忘れ、ただただ感激。一人の歩きも良いけれど、こうして仲間と歩くとこの気持ちを共有出来るのが嬉しい。しかし、本当の笠取山頂はこの少し先にある。そこは木の間から富士山方向を望むのが精一杯の展望だ。

左【アズマシャクナゲ】

 黒槐ノ頭、唐松尾山に至る尾根はピンクの見事なシャクナゲやトウゴクミツバツツジが並び、驚いたことに足下にはイワカガミの咲き残りが見られた。2000m前後の標高となるとやはり気温が低いのだろう。秩父の原生林豊かなこの山域は清々しくてとても気持ちがよい。林道が舗装され、車で来やすくなったが、交通機関の便があまり良くないのでまだ比較的静かだ。見通しの良いところではその展望を楽しみつつ、先週同様、「わぁ、きれい、わぁ、すごい」と感激しながらゆっくりと歩いていった。途中ガレている所があるので注意が必要。

 唐松尾山山頂の展望はよくないが、ここもシャクナゲの花が咲いている。昨年来たときはまだ咲く前で、さぞきれいに咲くのではと思っていたが、翌年こうして来ることになろうとは思わなかった。蕾も多かったのでしばらくは楽しめそうだ。混雑がいやで花の盛りを避けていたが、こうしてヒットが2週続くと、やはり花見山行は楽しみがあって良いと思ってしまう。

 寝不足だったため、食欲がイマイチ無かったが、ゼリーやソーセージなど、食べやすいものを補給する。尾根沿いは涼やかな風が吹いて助かった。暑かったら大変だ。

 展望が良いという西御殿岩に寄ろうとしていたのに、おしゃべりしながら歩いていたら、うっかり通過してしまった。残念。今回も和名倉山(白石山)を眺めるだけで、その分岐も未練を残しながら通過。行きたいと思っているのだが、なかなか行く機会がない。

 そして、ここまで来れば鼻の前にぶら下がっているのは将監峠小屋のビール。将監峠は風がすーっと通って、とても気持ちがいい。展望も良い。ここでジャンケンで負けた者がビールを買いに行くことになった。きゃーきゃー騒ぎながらジャンケンに負けたのは何とこの私。美味しいビールを飲むからいいさと行こうとしたら心優しき若い女性がついてきてくれた。

 ところが・・・である。小屋はしまっていた。水場に冷やされた誰の物か分からないビール1缶を横目で眺めながら上にいるリーダーに無線で連絡をとる(このリーダーは無線のベテラン、昨日の失態を話していろいろと教授を受けた。私の無線機はこのリーダーの指導の元、購入したもの)。おいてきた荷物を一緒に持って、下りてきて貰った。しかし、上の方が展望がよいということで、また上がっていくことに・・・。キンキンに冷えたビールがあったら駆け上がってしまうのに・・(ホントか?)。むなしい登り・・・。途中ミツバツチグリに紛れて咲いていたキスミレに励まされながら、登りつめた後はみんなで少しお昼寝。

 下りは小屋の方に行かず、平行してついている登山道を行く。ここはずっとトウゴクミツバツツジが満開で目を見張った。道幅が広がってずっと林道だったのが残念、ここをだらだらと登ってくるのは嫌だなと思った。ジャノメチョウというらしい蛾のような蝶が、道ばたに座談会をしてるようにいっぱいかたまっていた。近づくと一斉に飛び立つので、うら若きメンバーの女性はそのたびに奇声をあげていた。私にもああいう可愛い?時代があったのにな・・(ぼそり)。

 思いがけなく途中でリーダーがギンランを見つけた。一輪だけだったが何年ぶりだろう。嬉しかった。延々と林道歩きは続いたが、新緑の落葉松林が素晴らしい。梅雨入り前のからっとした青空とその落葉松を仰ぎ見ながら歩いていった。そして第2弾、この時鼻の前にぶら下がっていたのは、一ノ瀬林道に出れば民宿があって、ここでビールが飲めるという期待。ところが・・・本日休業、またしても空振り。茶店も民宿も開放的に戸があけてあり、冷蔵庫も目の前なのに、まるでここは時が止まっているように誰もいない。(茶店の駐車スペースは500円)

 灼熱の(大げさでなくそう感じた、暑かった、この日は夏日)舗装道を車のところまでまた歩き始める。しかもこの舗装道は登りだ。ところがお嬢さんのペースが上がった。ナヌ・・・、ついていくのが大変だった。でもおかげで55分のところを35分で行ってしまった。(この競歩なみのスピードにオバサンといえども即筋肉痛になってしまった・・・若い?)

 温泉は丹波山温泉、のめこい湯。以前バラック建ての時に何回か来ていたが立派に建て変わっていてびっくり。ここの温泉は気に入っていたのだが、お湯は以前の方がつるつる感じたのは気のせいだろうか。でも硫黄の匂いがして、温泉らしい。駐車場は広かったがいっぱいだった。温泉は川向こうに移っており、ここから温泉の建物まで、 吊り橋を渡っていかなければならない。ちょっと億劫に感じる。大人村外客600円。露天風呂、サウナ、休憩室、土産店、等ほかにドライヤー、シャンプーなどの諸設備あり。