北八ヶ岳・(北)横岳&蓼科山
(よこだけ2472.5m・たてしなさん2530.3m)
 前回に続いて北八へ。
 快晴に恵まれ360度の展望!最高!!

 H15年1/25-26(土日)
  天気;両日快晴
  All Member.18名
  25日:横岳Member16名
     (CL佐竹・水谷・もぐもぐ・みーと・
      大加茂・甲斐・赤堀夫妻・
      内田・長山・つむぎ・だめちゃん・
      Marty・まきた・石原夫婦)
  26日:蓼科山Member3名
     (もぐもぐ・石原夫婦)

  【出発前:ピラタス山頂駅をバックに】右
   photo by nagayama

 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)

一日目(1/25)
ピラタス山頂駅10:35〜三ツ岳分岐11:37〜北横岳ヒュッテ11:47-55?〜横岳(南峰2472.5m)12:12-20〜横岳(北峰2480m)12:25-13:25〜南峰13:30〜北横岳ヒュッテ13:39-45〜三ツ岳分岐〜坪庭散策〜ピラタス山頂駅14:35
(所要時間約4時間・・休憩含む、タイムはアバウト)

二日目(1/26)
蓼科山女乃神(めのかみ)茶屋登山口駐車場7:10〜(小休憩2-3回)〜森林限界10:04〜蓼科山山頂10:23-40〜(大休憩1回)〜蓼科山女乃神(めのかみ)茶屋登山口12:20
(所要時間約5時間10分・・休憩含む)


 今回長山さんの呼びかけで蓼科オフが開催され夫婦で参加。関西、東海、関東から各6名ずつの計18名という大人数となり、私は半数以上が初対面だった。それでもお互い山好きのメール仲間というのは何かしら共通の話題があるから有り難い。1日目はピラタスの駐車場で集合し、スキーをされるという長山さんの奥さんとご友人の石田さんをのぞく16名全員が北横岳へ登る。2日目は好きなようにオプションを組み、スキー・クロカン・スノーシュー・つぼ足と分かれ、それぞれ自由に楽しむこととなった。

一日目(1/25)

 私たちは前夜発で夜中にピラタス駐車場着。車中泊。しかし思ったより寒くて目が覚めた。集合時間は9時50分。7時頃には起きて、のんびり朝食やら準備やら始めていると間もなくまきたさん、Martyさんが到着。他の人も次々に到着しているようだった。支度して皆さんと顔合わせ。それぞれに初めてでありながら初めてでないような面白い感覚を味わう。

 ここで主催者の長山さんがザックを忘れてきたと聞き、一同びっくり。でも今回のコースとこのメンバー、この天気ならば大丈夫だろうと一緒に出発。何より大事なカメラとアルコールは用意してきていると言うことで、その点はOK!(^-^)

左【バックは縞枯山】

 ピラタス山頂駅で再度メンバーが顔を揃え、全員覚えきれないと互いに笑いつ人数を確認。先頭を水谷さんが行き、後は適当に続いていった。それにしてもこの水谷さんは前日に仕事でアメリカから帰国し、3時間の仮眠で関西勢全員を乗せた車を運転してきたという。それだけでもオドロキなのに、お疲れ気味の関西勢の中ただ一人、ぐんぐんと先頭でみんなを引っ張るエネルギーにはただただ驚嘆。

左【出発】

 登山道はすでにしっかりトレースがついていた。ロープウェー始発が8:50だから、先行者がもう何人か入っているだろう。そして九十九折りの無理のない登りの上に、北横岳ヒュッテの方がいつもトレースをつけてくれているのだ。お陰でラッセルもなく楽であったが、スノーシューをつけている水谷さん、みーとさん先頭のお陰で更に安定したトレースになった。その分先頭は大変だったと思う。

左【南アルプスを望む】

 この日の天気は快晴。仰げば広がる青空の下、縞枯山も三ツ岳もそして目的の横岳もくっきりととてもきれい。雪山と青空とのコントラストが素晴らしい。メンバーのどの顔も笑顔だった。

 歩きながらの視界にある霧氷も見事だったが、高度が上がると南アルプスの山並みも視界に入って嬉しい。

左【三ツ岳(中央)へのトレースはなく・・】

 三ツ岳分岐で三ツ岳を振り返ると手の届きそうな位置にありながら、その間トレースは全くなかった。この時点で当初予定した三ツ岳周回はボツの空気が流れる。とりあえずここまでくれば北横岳ヒュッテは目と鼻の先、そちらへと進む。

左【横岳山頂で、正面は蓼科山】

 北横岳ヒュッテで小休止した後山頂へ。夏時間では約10分の道のりだが朝の時点でトレースはなく、最初登った人はラッセルが大変だったそうで、1時間40分もかかったとか。お陰で私たちは楽をさせて戴いた。しかしここは直登なため、みーとさんついにスノーシューを外してつぼ足に。ラッセルのトレースは狭くてスノーシューではさすがに歩きにくそうだった。水谷さん(左写真)は最後まで歩き通していた、ガッツに脱帽。

左【山頂より八ヶ岳を望む】

 山頂一番乗りの水谷さん、感激の雄叫びが何度も響く。山頂に立つとぐるり360度の好展望。八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス、そしてやや雲がかかるものの北アルプス、後立山も見える。北側手前には蓼科山が大きくあり、いきなりの冷たい風に晒されて顔は痛いほどだった。しかし充分満足の大展望!この山頂に立つのも確か三回目だったと思うが、ラッキーなことにいつも展望には恵まれている。

左【樹氷】

 三角点のある山頂から少し標高の高い北峰に全員で足を伸ばすことにした。しかしその間吹きさらしで風のなんと冷たく顔が痛かったこと。

左【ランチタイム】
 photo by nagayama

 風当たりの少ない北峰の南面で昼食タイム。側に座ったMartyさん、だめちゃん等と秩父の山並みの山座同定をしたり、夫が同郷の赤堀ご夫妻と話をしたりして時間はあっという間に1時間ほどたってしまった。

 山頂で全員の合同写真を撮り、同ルートを戻る。下りは早い。

 北横岳ヒュッテで一旦小休止。順番に下りにつく。三ツ岳分岐でトレースを確認するも、時間的に周回するのは無理と断念、そのまま登りのコースを戻ることに。

左【風紋】

 坪庭散策と風紋の写真撮影などしながらのんびりとロープウェー乗り場へともどった。

 横岳下山後、私たちとだめちゃんは電池を買うためコンビニへ。そのあと今宵の宿蓼科ハーヴェストへと向かった。山屋グループには似合わない、とてもきれいで立派な宿にびっくり。準備万端整えて下さった長山さんに感謝。大浴場からも八ヶ岳大展望を堪能し、そのあと懇親会。自己紹介などしながら和やかな時を過ごし、間もなく夕食のバイキングへ。そして再び二次会。翌日のオプションをまずそれぞれ相談。私たちはもぐもぐさんと蓼科山登頂アタックとなった。13時に集合となったため、蓼科山へは宿を朝6時に出ることとなり、私はがっかり。朝風呂にでも入ってゆっくり出発したかったのになぁ・・・・。山の話でそれぞれ盛り上がり、行きたい山への夢を膨らませながら明朝に備えお先に失礼した。

 二日目(1/26)

 携帯でタイマーをセットし5時に起床。支度をしていると別の部屋になった夫が念のために起こしに来てくれた。殆どがまだ眠っている中、もぐもぐさんと三人でカップラーメンを食べ、準備を整えてから6時頃宿を出発した。途中のアイスバーンの道路を思い、登山口までまず行けるかどうか?と冗談が出る。

 無事に登山口、女神(めのかみ)茶屋駐車場に着くと既にそこで前夜泊したらしいグループの車が2台泊まっていた。登山口を確認し、トレースを確認。前日人が入ったらしくしっかりしたトレースがついている。果たして山頂まで続いているものかこの時点では分からなかったが天気も良し、ここで入山決定。

左【最初の急登】

 とりあえずつぼ足で進むことにした。夫先頭でゆっくり進む。このゆっくりが、もぐもぐさんには合わなかったようで申し訳なかったが・・。トレースがついているとはいえ、先頭はスタンスをつけるためどうしても多少は時間がかかる。もっと早めに交代でやれば良かったと思う。

左【落葉松林】

 腰まで掘り下げられたトレースを順調に進み、最初の急登を登り切ったところで上着を脱いだ。周囲は落葉松林。そこで、登山口にいたメンバー8名に追いつかれたが、彼等も熱くなって上着を脱いだので、また私たちが先行。

 途中3名の下山者と出会った。このトレースは前日にこの3名がつけたものだそうで、8時間かかったそうだ。そのかかった時間にもびっくりしたが、3名でこれだけしっかりしたトレースを残したことに更に驚かされた。山頂までトレースはしっかりついていると伺い、丁寧にお礼を述べて先に進ませて戴く。

左【小休止、もぐもぐさんと】

 更に急登を行き、立ち休みしながら振り返ると南アルプス、中央アルプスが視界に入ってきた。雲一つかかっていない。これは期待できそうだとこの先登るにも張り合いが出る。途中眺めの良い所で休むに丁度よい休憩スペースが設けられており、小休止。コーヒーを飲みながら風景を楽しんでいると8人グループがやってきて、先へと進んでいった。

左【山頂が見えてきた】

 一息ついて、今度はもぐもぐさん先頭に進む。8人も歩いた後で、さすが歩きやすいともぐもぐさん。快調に登っていった。間もなく蓼科山山頂が見えてきた。これは何とか山頂まで行けそうだと目算。12時には下山するとして10時には折り返そうと話していたが、この調子ならば下山にそう時間はかかるまいと判断し、下山は10時半を目安にすることとした。しかしこの時点でなんとか10時頃には山頂に着くだろうと思っていた。再びなだらかな平坦なトレースを行くと、先ほどの8名が休憩しており、脇を通過。

左【振り返ると八ヶ岳の右に南アが見える】

 最後の急登になって、夫のペースが落ちてきた。下る時間が決まっているため、夫に促され先に行く。前を行くもぐもぐさんは順調に登っていたがやはりペースダウンしてきた。シャリバテだという。少し食べていくというのでそこで時間を確認しつつ、先へと進んだ。

左【森林限界、山頂はもうすぐ】

 間もなく森林限界が現れた。ここまでくれば山頂は近い。今までの穏やかな陽気のつもりでうっかりそのまま登っていってしまった。冷たい風に吹かれて思い出した。そうだ、ここは急に風が強くなるので森林限界に出る前に上着を羽織るのだった。しばし辛抱してガリガリの急斜面を登り、安定の良いところで上着を出して着た。下山はアイゼンをつけた方が良さそうだ。そこで温かいコーヒーを飲んでいるともぐもぐさんがやってきた。ここで上着を着るように促して再度時間を確認。もぐもぐさんが「10時15分だがアイゼンをはいた方が良いし、その時間もいるからここで下りましょうか」と言われた。言葉には出さなかったが、このトレースは小屋へは回らず、間違いなく山頂に直登していると直感。しかしもぐもぐさんが下山と言われるならば・・と思いつつ少々無念な気持ちが思わず口から出てしまった。「ここまで来れば山頂はもうすぐなんですけどね・・・」と山頂を見上げる私。するともぐもぐさん「では行ってみましょうか」ということになり、私「ではお先に行ってます」とふたたびガリガリの斜面を注意して登っていった。そしてこの判断が良かった。

左【山頂だ!】

 頭をひょっこり出したそこには間違いなく広い山頂が広がっていた。正面に噴煙を上げている浅間山。こみ上げる嬉しさで必死に「もぐもぐさ〜ん」と呼び掛けた。風でかき消され、なかなかもぐもぐさんの耳に届かない。何回か叫んでようやくもぐもぐさんが気がついた。手とストックで大きく弧を描き、ここが山頂であることを知らせる。もぐもぐさんにも伝わって満面笑みに変わった。

左【後立山の端まで・・】

 一足先にピークに立ち、その素晴らしい展望に目を見張った。夏山でもこのコースを登ったことはあるし、この展望を眺めてもいるのだが、この雲一つないピーカンの爽快感はこの日この時ならではのものだった。南ア、中央ア、北アの展望はもとより、ず〜っと後立山の果てまですっきりと見えている。谷川連峰も秩父の山並みも・・・。富士山は八ヶ岳に隠れて見えないがそれは仕方ない。時間があれば地図を広げてもっと詳しく山座同定したいところだったが、もうこれだけで大満足だった。

左【山頂で、もぐもぐさん】

 同じく感激して万歳をするもぐもぐさんと握手。山頂到着はぎりぎり10時半前だった。短い山頂展望を楽しみ、急いでアイゼンを装着。北横岳では6本爪だったが蓼科山では念のため12本爪アイゼンにしていた。もぐもぐさんは6本だったようだ。下山に向かう頃、8名が登ってきた。

左【小休止】

 岩場を無事に通過し、樹林帯へ入ればもう気は楽だった。あとはとっとこ下れば良いだけだ。休んで待っている夫の所まで下りてきて、そこで軽くレーションタイム。私たちが登っている間に長山さんと携帯で連絡をとってくれていたようだった。本来ならばゆっくり登って夫も山頂の醍醐味を味わえたのだが、時間が限られていたため、あともうちょっとというところで断念してしまったのは残念。でも私が登れて良かったと喜ぶ夫である。夫、この日55歳の誕生日であった(オメデトウ)。

左【下山:登山口へ・・】

 下りはもぐもぐさんに先行して戴き、続いて夫、私と続いた。正面に八ヶ岳、南ア、中央アを眺めながら、満ち足りた気分の良い下りだった。急な下り一方なため、またも夫が足腰の調子が悪いと言いだし、先に行くように言われたが、ここで私だけ急いでも仕方ないのでゆっくり写真を写しながらついていった。

 予定よりは少し遅くに登山口に到着したが、荷物を車に積んでいると長山さんの車がやってきた。「登頂よくできたねぇ」とわざわざ声をかけに寄ってくれたようだ。先に待ち合わせ場所に行き、私たちも後から続いた。

 今回の入山者は前日入山してトレースをつけてくれた3名、この日登った私たち3名と8名、それに単独者3名の合計17名だった。

左【蓼科山と北横岳:芹ヶ沢より】

 芹ヶ沢の食堂(レストラン?)で全員集合。集合時間(13時)の10分前には私たちも到着し、ほっと一安心。ここでこの日の話などしながら食事し、解散。15時には茅野インターに入り、渋滞もなく調布インター17時頃着。一般道に入って渋滞したものの18時には自宅到着。順調だった。

 今回企画して下さった長山ご夫妻に心より感謝致します。いろいろな役割分担して下さった皆さん、ありがとうございました。初めてお目にかかった方々も多く、楽しい二日間でした。皆様お世話になりました。

  下記ホームページにもアップしていますので、是非ご覧下さい。
  蓼科の休日.....長山さん
  関西の山々.....水谷さん
  のんびり山歩き.....内田さん
  千ヶ峰.....大加茂さん
  山の小箱.....みーとさん(一日目:北横岳)
  山の小箱.....みーとさん(二日目:スキー)
  山の展望 星の観望.....かいさん(一日目:北横岳)
  山の展望 星の観望.....かいさん(二日目:XCスキー)
  気まぐれ山歩.....赤堀さん(一日目:北横岳)
  気まぐれ山歩.....赤堀さん(二日目:BCスキー)