北八ヶ岳・横岳(北横岳)
 (よこだけ2472.5m))

またしても好天に恵まれた残雪期の北ヤツ!山頂は青空の下360度の好展望
すっかり春めいた陽気の中、一気に雪解けが進んでいる!

 H17年4月9日(土)
  天気;快晴
  Member.2人(夫婦)

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む) 
一日目(20日)
ピラタス山頂駅(2233m)9:30〜坪庭〜縞枯山荘〜雨池峠10:00-10〜雨池山(2325m)11:15-20〜三ツ岳11:40-12:10〜坪庭分岐12:30〜北横岳ヒュッテ12:35〜横岳山頂(2472.5m)12:50-13:00〜北横岳ヒュッテ13:10-15〜坪庭〜ピラタス山頂駅13:55
(所要時間約4時間半・・休憩含む
 標高差約139.5m)

【北八ヶ岳横岳山頂より八ヶ岳主峰を望む】
参考:エアリアマップ夏道コースタイム
山頂駅〜20分〜雨池峠〜1時間30分〜北横岳ヒュッテ〜10分〜横岳山頂〜10分〜北横岳ヒュッテ〜50分〜山頂駅

 3月下旬にちょっと足を挫いてしまった。軽い捻挫と甘く見て完治に半年近くかかったという、一昨年の北海道での苦い経験がある。しばらくおとなしくしていたし、痛みもほぼなくなったからいいかなと思い、足慣らしに行こうということになった。行き先は当初編笠山だった。足慣らしで雪山というのもどうかなと思ったが、第一の理由は花粉をなるべく避けたかったから。そう、私は花粉症!植林の杉、檜のなさそうな所ということで八ヶ岳を選んだ。

 朝4時頃には出発しようと思っていたのに昨夜寝るのが遅くなり、やはり起きれなかった。5時起床、5時半ごろ出発となった。

 順調に中央道を走り、小淵沢インターからおりて観音平へ。
ところが中央道小淵沢インターを下りて観音平に向かうと高原ライン(県道)の観音平口でゲートが閉まっている!ここが通れないとは思わなんだ!思わず「えぇ〜〜〜・・・?!」 思い込みで調べることもしなかったのが悪いのだが・・。山梨県の道路交通規制情報によると4月末から5月上に開通ということで、はっきりした日にちは書かれていなかった。その時の雪解け状況によって決まるのだろう。

 どうしようかと地図を広げて再検討。「別のルートから登る?時間がもう少しかかるけど・・」とトシちゃんに聞くと即座に「ヤダ」。なにしろここでテンションが下がってしまったものだから、それ以上のコースタイムは受け入れがたいのだった。地図を眺め、いくつかのコースから早めに横岳と決定!
【山頂駅の向こうは中央アルプスと御嶽山:坪庭より】


 ピラタスロープウェイの乗り場に着いたのは9時ごろ。今の時期は9時から始まり次は9時20分発。これに乗って山頂駅まで行く。往復1800円、二人分で3600円という臨時出費だ!スキーやスノボー客がまだ大勢いたがスキー場の営業は明日(4/10)までだという。

 何回か来ている横岳だが、まだ登っていないコースがあった。三ツ岳の方だ。坪庭へ行ってそのまま横岳に行きかけたが雨池峠の方へ方向転換。縞枯山荘の前を通過し、雨池峠へ。雨池峠は十字路となっており、縞枯山、雨池や双子池方面、三ツ岳そしてロープウェイや坪庭方面の分岐となっている。その分岐でスパッツを着け登り始める。踏み跡はあるが最近のものではなさそうだった。

【やっと登りやすい斜度に・・・】


  雪質はやや腐り始めており、たまにズボッとはまる。それでもキックステップでスタンスをつけていかないと登れないほどの斜度で、そこは柔らかい雪ではなく凍っていた。少し前に夫のトシちゃんが、もう雪山は行かないだろうと革靴(重登山靴)にワックスをかけ、早々に片付けてしまっていた。それでこの日は軽登山靴だったから、先頭のトシちゃんは苦労していた。途中でトップを代わるともうそれほど労せず雨池山に到着。雪が解け、登山道の一部が現れていた。

 ここ数日暑いほどだったから陽だまりの雪解けは一気に進んだそうだ(ロープウェイの乗務員さんの話)。昨日までは花粉も伊那のほうから飛んできて空気が霞み、車にもうっすらと積もったという。火災と思われて消防車も出動したそうだ。この日は久しぶりに澄み切った空だったらしい。ホッと一安心。
【三ツ岳】


 正面に特徴のある三ツ岳が見えてきた。横岳はどちらかというと目立たない山容だ。振り返ると眼下に雪に覆われた雨池が見え、周囲は素晴らしい好展望。今日もついている。

 雨池山で一休みし、展望を楽しみながら、足の具合をみながら、ゆっくりとまた歩いていく。

 三ツ岳に人影が見え、私たちが登る途中ですれ違った。5,6人のグループで山歩きの経験が豊富なのか、山頂の様子や歩き方などいくつかアドバイスされる。三ツ岳コースで出会ったのはこのグループだけだった。

【雪に覆われた雨池、遠景は秩父方面、金峰山山頂も白い】

 三ツ岳山頂(標識は見当たらなかった)で、昼食。やや風があったが岩陰でそれほど寒くなかった。ぐるり展望を楽しみながらザックからコッヘルなど出し始めて思わず手が止まった。「あっ!ガスを忘れた!」昼食は珍しく重いレトルトカレーだった・・・のに。

 食べるものはいつも多めに持っていく私、ドラエモンならぬサナエモンのポケットよろしく、ミニラーメン、ソーセージを出して代用。ミニラーメンはテルモスのお湯で間に合った。あとはチョコレートなどのレーションで間に合わせる。
【横岳が見える、三ツ岳山頂より】


 再びゆっくりと景色を楽しみながら横岳山頂へ向かう。三ツ岳周辺は岩が多い。雪の多い時期はかなり隠れてしまうのだろう。この日は既にかなり露出していたが、天気が良いため表面は乾いて歩きやすかった。

 樹林帯を進み、ひょっこり坪庭からの分岐に合流。歩きなれた登山道となる。平坦な道をそのまま進めばすぐ北横岳ヒュッテだ。泊まったことは無いが、よく団体客が入っているのを見かける。今晩も多いのか、ロープウェイでボッカの人に会った。休まずそのまま山頂へ。ここまで来れば山頂までは近い。以前オフで登ったときのことや、山仲間と登ったときのこと、一人で登ったときのことなどいろいろ思い出す。ここで数名の下山者に出会った。直接山頂駅から登った人たちだろう。
【蓼科山と北アルプス:横岳山頂より】


 山頂は風が強かったと聞いたが上着を羽織るほどではなかった。期待通りの360度の展望。空は真っ青だ。雪を被った高山が際立っている。

 写真を写すとさっさと下りそうなトシちゃんに「えっ、もう下りちゃうの?もうちょっと眺めていこうよ」と引き止める。この台詞はいつもトシちゃんのはずなのに。実は足元が冷たくて早く下りたかったのだそうな。下山してなるほど、靴下はビッショリ。ゴアテックスの靴だが防水力が低下していたのだった(やむを得ず翌日IBSに行って購入)。

 山頂の大きな石に座って眺めていると若い男女二人が登ってきた。少し話し、写真を撮りあって、それを機にお先に下山した。後は二人の山頂でどうぞごゆっくり。
【帰り道に望む北八ヶ岳:蓼科山、横岳、縞枯山、茶臼山・・】


 山荘のベンチで一息ついた後、そのままロープウェイの方へ下山。この頃には登ってくる人も無く、今回も終始静かで好天に恵まれた気持ちの良い山行だった。

 山頂駅に着いたのは13時55分。14時発のにちょうど乗れた。ロープウェイは16時まで営業。スキー場は上にも書いたように今期は4/10まで。そのあと数日間点検のためお休みしてから又再開との事。お出かけの際はご確認を。

 車に乗って走り出すと早くも八ヶ岳はあっという間に遠くなる。周囲は畑が広がっているので八ヶ岳の全景がいつまでも眺められて楽しい。温泉にも入らず、中央道が混む前に帰路についたので17時半には帰宅。