湯河原 ;  幕山〜南郷山
(まくやま〜なんごうやま)

蘇我梅林と湯河原梅林でお花見を楽しみながら


 H9.2.9(日)前夜発 ; Member.計2名

幕山浄水場9:35〜幕山10:30-11:10〜分岐11:20〜南郷山11:48-12:10〜
分岐12:30〜一ノ瀬橋〜幕山浄水場13:10


 例年より2週間ほど早い開花と聞き、まだ一度も行ったことのない蘇我梅林と、湯河原梅林を観に行った。

 蘇我梅林は前日の8日の夕方、まだ日が沈む前に到着し、別所梅林を軽く散策。満開でそれはそれは見事だった。全体で三万本と言うからすごい。でももう少し公園らしくなっているのかと思ったので、少々がっかり。お土産に、梅干しと青軸梅という名の苗木を買ってこの日は湯河原温泉へ。

 温泉を出た後、幕山の麓にある公園の駐車場でPキャン。夜中に着いた車の人たちがすぐ側で、うるさかったのにはマイッタ(クライマーで、シュラフを車の外に出して寝ていた)。

 翌朝7時半に起床。しっかり朝食をとって、身支度をし、入山連絡をした後出発。2/16〜3/23まで梅祭りだそうだが、既に車も人も多い。

 駐車場から公園までは5分ほど。まだ三分咲きとのことだが、公園に入って目につく場面はとても美しい。紅梅が華やかに、幕山裾野の斜面を彩っている。まさに裾野を彩っており、とても風情のある風景だ。人は多いがうっとりするほど美しい。岩場のロッククライミングの練習も優雅に見えるから不思議だ。

 幕山への登山口は分かりにくかったが、散策コースを上へ上へと楽しみながら登っている内にハイキングコースとなっていた。

 一番辛い初めの約1時間、急登ではなかったが、ジグザグにずっと同じ傾斜を休まず登り続けた。途中から真鶴半島と、その周りに広がる海が望め、とても気持ちがよい。先月末登った沼津アルプスから見た海も思い出す。

 山頂はすぐ上なのにてっぺんが見えないで、ジグザグに進むのは歯がゆかったが、海を眺めながら、黙々と進み、確か、1時間の歩程時間の筈だがと時計を気にしていたら、55分でようやく山頂に到着。たとえ5分でも早めに着くと、登れた満足感と、自己満足な気分が味わえるから人間の心理というものは他愛のないものだ。

 1時間足らずで山頂に着いたが、展望も良いしということで休憩。天気は快晴で気持ちよく、少し風が吹くと寒く感じるが、風が無いとぽかぽかして暖かかった。コーヒーをいれ、至福の時を過ごす。

 ゆっくり休んだ後、南郷山へ。どの山なのだろうかと地図と見比べたが、はっきり認識できず、取り合えず道標を頼りに下山した。そのコースは桜が植えられてとっても感じがよい。桜の時期はきっと見事だろう。やや道がぬかるんでいたから霜がおりていたのかも知れない。

 大石ヶ平への分岐を通過して行くと白銀林道に行き当たる。横切って自鑑水(じがんすい)と書かれた方面へ進む。水場だと思ったら、源頼朝が鎌倉幕府を開く以前、石橋山の戦いで敗れ、追手から逃れているとき、そこで自害せんとした場所なのだそうだ。自害水が自鑑水となったようだが、その頃は水が流れていたか、あるいは湧き出ていたのだろう。今は見回したが水は見あたらなかった。

 そこを通過すると再び林道へ出る。そして少し行くと、今度は左側に南郷山と標識が立っている。その登りは直登だった。低山といえどもバカにはできないと思うのがこんな急坂に出会ったときだ。気分がよい。主人も弱音を吐かず、頑張って登っている。

 こんな後にたどり着いた山頂はちょっと嬉しい。ここも見晴らしがよく、賑わっていた。さっき登った幕山より10メートルほど低いのだが、ここから幕山山頂がよく見える。人がいる様子も分かる。

 主人にあきれられながら敷物をまた出し、パンを食べ始める。山に来たらこれが楽しみだと言う私だが、いつもよく食べる主人が珍しくお茶だけだ。一服がうまいらしく、山の空気を汚すと言う私をしり目に、プカプカやっている。山では煙草を吸わない人が多いように思うのだが…。

 下山は途中まで同じコースを戻ったが、自鑑水の方は通らず林道に代えてしまった。分岐まで戻り、大石ヶ平方面へ進む。霜か雪が解けたのだろうか、道ははじめぬかっていた。しかしとても自然な、山道らしい道だった。登りよりややロングコースだったが、ここを登ってくる人も多く、どの顔も皆大変そうな様相だった。

 下に下りると再び梅林だ。散策コースを充分堪能して車へと戻った。

”梅三分咲く幕山にクライマーの色鮮やかにかろがろ弾む”
”ザック見ていつもこんなに食べるのと言いつつ夫の優しまなざし”