小海線沿線;飯盛山
(めしもりやま1643m)
   孫の山デビュー・part2

 H12年10月15日(日)
  天気;曇り一時雨 :
  Member.7人(夫婦・長女・次男一家)

【飯盛山山頂で】右

 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)

平沢峠・獅子岩(1450m)8:50〜平沢山〜飯盛山(1568m)10:05-10〜平沢山(1653.4m)10:20?-12:15〜平沢峠・獅子岩13:20
(所要時間約4時間30分・・休憩含む)


 今回は3歳の孫娘の山デビュー。我が家の血筋と生まれたからには山歩きの洗礼を受けなければいけません(なんて、たいそうな・・)。当然パパもママもつき合わされるわけで、上の子の時同様半ば覚悟をしてやってきた。5歳になった上の子の時は丹沢の大山で、ヤビツ峠からのイタツミ尾根だった。通常1時間のコースだが当時2歳半だった彼は3時間くらいかけて一人で歩いた。今回も1時間くらいのコースで危険が少なく展望も良い所ということで飯盛山に決定。

 前夜山仲間の結婚パーティに出席した私と、バイトで遅くなった娘が帰宅した後、家を出た。ガスで登山口がよく分からずちょっとうろうろしたが、明け方の4時半頃に到着。テントにした夫と私以外、全員そのまま車中泊。9時頃起きれば良いと思っていたが、みんな8時前には起床。

 外は残念ながらガスがたちこめていた。がっかりだが孫達はうれしくてはしゃいでいる。大勢で賑やかなのが嬉しいのだろう。でも今回山デビューの孫娘はちょっと不安顔。紙芝居で見た山姥を思い出して怖いのだと言う。私がたまたま持っていた真っ赤な口紅をつけ、「ほら、みぃちゃん、山姥だよ〜、優しいよ〜」とわざとニィ〜っと笑った。彼女の気持ちがほぐれたようだった。

左【頑張って歩きます】

 ガスで展望が全く望めないものだから、登山者らしき人の車が数台Uターンしていく。そんな中、ゆっくりと登り始めたが、遅いペースで他の登山者に迷惑をかけずにすんでかえって良かったかもしれない。石があるところや斜面を歩くのが慣れない内は、ママの助けを借りて歩いていく。ママとて山歩きは慣れていないものだから閉口している。時々パパにも代わるがすぐ「ママ〜」となって、「なぜパパと言わないのだろう・・」と息子が笑いながらひがんでいる。そのうちおじいちゃんやおばあちゃんにも手を引かれ(手を引いて?)、「エライね、上手、上手」などとおだてられているうちに一人でも歩き出した。娘は甥の上の子担当で、どんどん先に行ってしまった。ゲジゲジのような多足虫がいっぱいいたものだから、数えながら歩いていた。子供にとってはすぐ側の目に見える動くものがあれば満足で、素晴らしい展望などはいらないのかもしれない。大人の物足りなさとは裏腹に嬉々としていた。

 登山道沿いには有刺鉄線が張られているのでそれが気になるが、それを注意すれば別段危険なところはなく、安心して歩ける。とはいえ上の男の子は落ちつきがなく、走り出すのでときどきはらはらさせられる。

 かすかに前方に小高い山が見えたとき、それは平沢山だと思った。それにしても子供の足で1時間ちょっとだから、まだ先かなと思っていた。そのようやく登りらしい登りを行ったら先に着いた娘の声で飯盛山山頂だと言う。「えーっ・・」と一同半信半疑。ところがまさしく山頂。やはり展望は全く駄目。平沢山すら見えない。残念だったがすぐ下の鞍部に登山者が見えたので、その人達を待ち、全員の写真を撮ってもらった。登山途中にいた多足虫がいっぱいいて座ることも出来ず、風もあり、平らではなかったので再び平沢山方面へともどった。登るときはどうやら捲いてしまったようだ。

左【ツエルトの中で休憩】

 平沢山山頂かどうか定かではなかったが、その辺りの少し下った、風の弱まったところで休むことにした。娘はすぐ下山して下で食事にしようと言うし、夫も気乗りがしないようだったが私がさっさとツェルトを張りだした。少々不満顔で手伝いながらもツェルトの中にはいり、持ってきた材料ですき焼きを作り始めると中が温かくなり、それなりに人心地ついた。考えてみればゆっくり歩きながらも寒かったので休憩無しだった。やはり疲れたのだろう、孫娘はママの腕の中ですやすや眠り始めてしまった。さすがに持ち上げたビールは飲む気になれず、作ろうとしていたデザートもやめた。しかし上の男の子は元気いっぱいでヨーグルトやミカン、パンなど食べ、遠足気分で楽しんでいたようだ。そのまま下山してしまったのでは子供心にもがっかりしたことだろう。少しでも熟睡した孫娘は気分爽快でそのあと一緒に食べ、下山の時はまた元気に一人で歩き出した。ツェルトに入っている間雨が降ってきていたが、その頃にはあがって、濡れることもなかった。

左【正面に八ヶ岳を見て】

 同ルートを下ったが、下山途中、サァーとガスが動いて先ず清里方面への稜線が見えた。紅葉が始まってきれいだった。尾根の途中に東屋があるのも、また清里の町も見えた。ご褒美だねと言っていたら今度は南アルプスが見え、その後正面に大きく八ヶ岳が見え、夫と私は歓声をあげた。子供達の反応はどうということもなく、孫に至っては全く我関せずだったが・・。

 登山道にはまだマツムシソウ、リンドウ、リュウノウギク等が咲いていた。マユミの木も実を付けて可愛かった。

 孫娘にとって、初めて自分で歩いた山はきっと楽しかったことと思う。一人でよく歌っていた。登りも下りも時々歌いながら歩いていた。

 下山後は清里に寄ってソフトクリームを食べ、R141沿い須玉IC手前のたかねの湯へ。以前はこの通り沿いを通ったが、今はバイパスが出来て、うっかりするとたかねの湯を通らずそのまま須玉ICに着いてしまうかもしれない。大人一人1000円、4歳以上500円。町民は大人一人300円、その差は大きい。でも浴室は大きく、ジェットバスやサウナがあり、シャンプーリンス、ボディシャンプー、ドライヤー等あり。