秩父(埼玉県);御嶽山(こちら秩父御岳山ではありません)
(みたけやま 343.4m) (
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 山全体を御神体とし、本殿を置かないという珍しい古式ゆかしき神社。厳かな雰囲気は気に入りました。今回は曇りで残念でしたが、岩山からの展望は360度で素晴らしい。歴史やら、神話やら、言い伝えの民話やら句碑やらあり、思いがけなく隠れていた素敵な山を発見した思いです。(6日:宝登山 & 御嶽山)
H23年2月6日(日)
天気;曇り
Member.2人(トシちゃん&sanae)

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む。=は乗り物) 
金鑚神社駐車場13:58〜最高地点(三角点)14:24〜広場14:33〜岩山展望台14:35-15:25〜蓮池15:34〜金鑚神社駐車場15:50
(所要時間約2時間・・休憩含む)

↑ 岩山展望台

トラック(赤線)



 宝登山を下山して、そのまま帰るには時間が早かったので、地図を見ながら近くの山を捜して目に止まったのがこの御嶽山でした。王滝村の秩父御岳山(ちちぶおんたけ1081m)ではありません。

 登り40分というコースタイムが気楽に行けそうで、即決です(^^ゞ
 下調べもないままに車で向かい、金鑚神社の鳥居を潜ります。

 そのまま直進して駐車場へ。静かな雰囲気の神社だと気を良くしていたら、子供たちが大勢やってきました。ん?身軽ないでたちで登るのかな?と思いつつ
後からついて行きます。


 神社といっても地元の小さな氏神様くらいだろうと思っていましたが、きれいに手入れされた境内に立派な建物が建っていました。多宝塔、国指定重要文化財なのだそうです。
 時期的に初詣客もなく、静かな境内でとっても落ち着いた雰囲気!吸い込まれそうです。

金鑚神社、何て読むのだろうと思っていたら
「かなさな神社」
なんだか親しみを感じる名前です(^^ゞ
しかもご利益ありそうだ・・・なんて、
またまた強欲な下心がムクムクと・・^_^;

いやいや、ここで運を戴きたいものです(^^ゞ

 
 
なにやら由緒ある神社だそうで、
日本武尊の神話やらあって歴史的にも
大事にされてきた神社なのだそうです。
鳥居の奥正面は神楽殿。

 
厳かな雰囲気の中に日本人であることを意識します。
時代が遡っているような錯覚さえしてしまいます。

拝殿。通常はこの拝殿の後方に本殿があるのですが
こちらにはその本殿がありません。


 この神社は山全体を御神体として、本殿を置かないという珍しい神社。
他には奈良県の大神(おおみわ)神社と長野県の諏訪神社だけなのだそうです。

 昨年諏訪神社に行きましたがそこまでは知りませんでした^^;
説明書きも読み流してしまっていたのでしょう^_^;
でもそうならば今度は奈良県の大神神社にも行ってみたくなります。

 信仰的なものはよくわかりませんが、日本人の誇りのようなものが受け継がれている気がしてきます。

 雰囲気や空気に飲まれるなぁ・・・私って^_^; 
 ご神体は拝殿の背後にある御室山だそうですが、そちらは行きませんでした(行けるのかどうか未確認)。

 道標に従ってみたけ山へ向かいます。山頂まではなんと500m。メートルというのが嬉しくなります(^^ゞ
 トシちゃんが眺めているのは、

 芭蕉の句。「行春や鳥啼魚の目は泪 (ゆくはるや とりなきうおの めはなみだ)」
[句解釈]   厳寒の冬は身にこたえ、それだけにうららかで花咲きそろう春は格別である。その春が行ってしまうのだから、鳥までもわびしさで泣いているように聞こえ、魚も目に涙を光らせているように思われるものだ。(口語訳奥の細道より引用)


 『奥の細道』矢立の初。旅立ちに際し最初の句。千住船着き場での旅立ちの句になりますが、ここでは句碑の丘への始まりを意味しているのでしょうか?
 鏡岩を経由して山頂へ。帰りはこの左側から下山してきます。目印は真ん中の日本武尊像。

 日本武尊が東征の帰途、伊勢神宮にて倭姫命(やまとひめのみこと)より賜った火鑽金(火打石)を室ヶ谷に鎮めたのが起源とされることから日本武尊ゆかりの山になります。


階段が続きますが句碑もずっと並んでいます。
現代のものらしく見受けられました。

 

 石仏もところどころに。
 足元はふかふかと膝に優しい感触でした。

 おぉ!トシちゃん!
 いやいや、今はこれくらいでしょうか(^_^)v

 鏡岩。約一億年前に断層が強い摩擦で鏡のように光る岩になったのだそうです。その歴史もまた戦争やら時代を経てこの状態になっていますが、大変貴重なもので国指定天然記念物になっています。この日は子供たちの滑り台になっていましたが・・・^_^;


 
 



 階段が続きますが、近くのおじいさんも頑張って登られていました。
 

 
 階段を登りきると鞍部で、左へ行けば岩山、右へ行けば山頂(最高地点)、そのまま進めば蓮池を経て下山コースになります。

 先ずはここから山頂へ行き、戻って岩山へ行ったあと下山することにしました。
 ちょっと急です。
 

 
 ロープもついていました。使わずに行けますが、それでも足元に注意して木の根に掴まったりしています^_^;
 山頂。展望はほとんどありません。
 


 

 それほど広い場所でもないのに山城があったそうで、思わず想像をめぐらしてしまいます・・・
 三角点も。
 

 鞍部へ戻り岩山へ。鞍部の連なりには広場があり、左側には石仏がならんでいます。休憩場所と小さな祠もありました。
 岩山展望場へ行きますが、弁慶穴を見てくるのを忘れました。残念。
 

 岩山展望場へ。
 広場から1〜2分です。
 

 それでもこの満足度^_^;
 同じ場所に立って振り返れば後ろにさっきまでいた山頂です。

 晴れていれば素晴らしい展望台です。群馬の赤城山や鼻曲山、十二ヶ岳〜子持山方面、榛名山など、先日水沢山で眺めた風景が見られるそうですが、薄ぼんやりして山座同定は諦めました(^^ゞ

 山頂で出会った地元のご夫婦にいろいろな情報を教えていただき、また楽しみが増えました。感謝です。のんびり休んでいたら突然「ヤッホー」の連呼でビックリ。間もなく、先に下山したそのお二人が下から私達に呼びかけているのだと分かって大きく手を振ったのでした。

 

 私達も下山して同ルートをたどります。ここが蓮池でしょうか、水面は凍っていました。

蓮池から見上げるとさっきまでいた岩山の山頂が見えます。
ここから私達に呼びかけてくれたのですね〜
心温まりました(^^♪

 
 岩山を眺めながら下山します。
 

 凍った水面。コチコチです。ストックでたたいてもヒビすら入りません。

一方登山道はずっとフカフカ。
この地面の素材はなんだろう?と気になりますが
見た目は普通の山道です。

 
 朝登った分岐に戻ってきました。

 再び拝殿へ。
 樹齢600年以上という椿の木。
 
 駐車場に戻り振り返った所。左の建物はトイレです。

 大勢いた子供たちの姿も既に無く、静かな境内。お天気のせいもあるかと思いますが、女一人の散策はちょっと遠慮したくなるような空気もありました。でも低山ながら展望が良く、静かで落ち着いた雰囲気が気に入りました。

 帰りは近くの温泉に寄りたかったのですが、早めに帰ることにします。チョット渋滞がありましたが19時前に帰宅。長男一家が来ていたので久しぶりに一緒に食事でした。