丹沢; 鍋割山
 (なべわりやま1273m)
紅葉にはまだ早かったが、山頂から見える冠雪した富士山はきれいだった。

 H11年10月24日(日)・快晴 : Member.5人(L須田、亀井、大河内夫妻、石原)


【鍋割山山頂】右

コース(途中の休憩時間含む 。〜は歩)
二俣10:08〜ミズヒ沢10:40-55〜後沢乗越11:15〜鍋割山山頂(1273m)12:25-13:18〜二俣分岐13:50〜林道15:05〜二俣15:15
 (登り2時間17分、下り1時間57分。登山所要時間 約5時間7分)


 大倉から二俣までの林道は狭く、車で行くのも対向車のことを考えると神経を遣う。そこを果敢にも車を出してくれるというメンバーがいて、有り難く便乗。しかしテクテク歩いているハイカーの脇を通り抜けていくときはさすがに申し訳ないという気持ちで頭を下げる。鍋割山には何回か来ており、長い林道歩きもしているが、歩いている時は素通りする車の空席につい目がいってしまったものだ。

 二俣に着くと、既に駐車している車が多かった。初めて来た7年前に比べ、駐車スペースが随分と広げられたように思う。

 二俣からミズヒ沢まではなおも林道歩き。大倉からだと2時間近くかかるところでやっと山道の登りになる。その登りにかかる前に、沢の側で休憩。早くも腹ごしらえ。

 ミズヒ沢からやっと山道らしい道を登っていくと、20分ほどで樹林が明るく感じる。後沢乗越、鍋割山山頂から伸びている尾根に到着だが、そのまま山頂へ向かう。真っ青な空の下、花開いているリンドウが多かった。とても可愛い。そして高度を稼いだかなと思いつつ、富士山の見える方向に気をつけていると、やがてきれいに冠雪したその山頂が現れてきた。今シーズン初めて見る、白く輝く富士山は美しかった。途中一回小休止したあと山頂へ。

 登山者は多かった。山頂にも沢山の人がくつろいでいた。半袖でも充分なくらい暑かったが、山頂では山荘名物の鍋焼きうどんを食べている人が多かった。メンバーの若い女性二人はかき氷の方が魅力だったようだ。かき氷は苦手な私だが、あまりの暑さに一口ご相伴にあずかる。美味しかった。鍋割山荘の草野さんは、氷の器はガラス、鍋焼きうどんも一人一人土鍋という心配りだ。鍋割山の人気はこんなところにもあるように思う。

 なだらかな山頂の、富士山が真正面に見える場所に座り、各自食事。目の前に雨山や檜岳等が並び、ここはいつ来ても心やすらぐ。

 山頂から塔ノ岳までの稜線もまた好きな場所だ。ブナ林、自然が残っていて左側(北側)には丹沢最高峰蛭ヶ岳から丹沢山に至る稜線を眺めながら多少のアップダウンを進んでいく。春はヤマザクラがきれいだったが、この時期紅葉にはまだ早かった。しかし暑さが続いたあと急激な寒さがきたせいか、紅葉を前に早くも落葉している木もあった。

 いつもなら少なくとも塔ノ岳まで足を延ばすところだが、今回は小丸を通過して、二俣分岐を下山。ここは初めてのコースだ。雨上がりの時などは通りたくないコースかなと思いつつ下っていくと、意外にもここを下山にとっている人たちが多い。慎重に歩く年輩のグループが多く、中には偶然にも前回と同じ人数(28名)のパーティ(横浜)もいて、渋滞。登山道が狭いため抜くこともできず、ゆっくりついていくと、我等が先頭の若いお嬢さんを見て、またしても「急行だよ」「特急だよ」と前に伝達してくれて順番によけてくれた。我等がグループ、20代3名、30代1名、そして40代1名。年かさの私の立場は何とも微妙。

 この下山ルートは植林(針葉樹)が多かった。そこは薄暗く感じられ、まるで夕方かと思える場所もあったが、広葉樹が現れると再び明るい感じだった。まだ緑色のイロハモミジが、射し込む陽の中に揺れている。やはり自然林は有り難い。

 二俣には3時過ぎに到着。陽射しはまだ暑かった。