中央線沿線・奈良倉山〜鶴寝山〜大マテイ山
(ならくらやま1348.9m〜つるねやま1369m〜おおまていやま1409.2m)
富嶽十二景の一座。ガスって富士山展望は叶わなかったが、新緑が素晴らしかった。
 H18年06月04日(日)
  天気;曇り
  Member.2人(夫婦)

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む) 
鶴峠9:35-40〜奈良倉山10:50-11:25〜林道11:30〜松姫峠11:55-12:05〜鶴寝山12:25〜大マテイ山13:30-50〜大ダワ14:05〜小菅の湯15:30

【新緑の中のヤマツツジ】

 奈良倉山には以前から行きたいと思っていたが、交通の便が悪く、コース取りがまとまらないままでいた。昨年の秋、奥多摩から入り、小菅から牛ノ寝通りを歩いた時も気になっていた。いつか松姫峠まで車で入り、奈良倉山と大マテイ山をピストンしようかなどとも思っていたのだが、そんなときにSさんからまた有り難い情報を戴いた。

 上野原駅から期間限定で土日に松姫峠まで臨時のバスが出ているという(8:28発)。そこでようやく6月4日に行ってみることにしたのだが、改めて富士急山梨バス(0554-63-1260)に確認すると、なんと4日がその臨時バスの最終日だという。ぎりぎりセーフ!良かった〜♪(この臨時バスは秋の行楽シーズンにも出るそうだ)

【思わぬ出会いにびっくり!】 
 一本前の電車に乗れたので上野原には予定より早めに到着。バスを待っている間に山梨バスの方が登山者用のパンフレットを配り、説明をしてくれた。なんて親切な応対!早めに松姫峠行きが来たので順番に乗り込む。まだ早いがとりあえず乗ってザックを置いていると、後から乗ってきた笑顔のきれいな女性に声をかけられた。なんと「山の散歩道」のsanpoさんだった。うわ〜!びっくり!嬉しい初対面!しかし実はその前に2回ほどニアミスをしていた。一度目は昨年の入笠山、2度目は檜洞丸(記録は誤って消してしまったため簡単に再生しています)だった。まさに三度目の正直\(^o^)/ とっても嬉しかったですよ〜♪ 同じバスに乗られるのかと思っていたら隣のバスだという。同じ山、同じコースならもっと嬉しかったのに残念(権現山に行かれるということだったので、レポートをまた楽しみに拝見させていただきます。sanpoさんの方のバスが先に出発だったのに、わざわざ声をかけに来て戴いてありがとうございました。一緒に写した写真、記念になります(^^♪)

【↑ 鶴峠、奈良倉山登山口で】
 松姫峠行きの臨時便バスは8時28分発。再びバスに乗り込むと、バスは座席がいっぱいになる混みようだった。出発前にトイレを済ませる場合、トイレは駅ホームにあるので、改札を出る前に寄ったほうが良いかも。

 殆どが鶴峠で下車。下りると目の前が奈良倉山登山口。向かい側が三頭山の登山口だった。奈良倉山に向かう人が多く、単独の人はどんどん先に歩き出した。私たちも準備して出発。たまたま夫婦連れ(多分)三組が続き、カメの私たちは先を譲りのんびりと登って行った。

【このあと段々とガスが濃くなってくる】
 歩き出すとキケマンやナルコユリが咲いていた。もう少し時期が早ければもっと沢山の種類の花が見られたに違いない。

 登りは最初からやや急だ。天気予報の晴れマークをあてにしていたのだが、標高約880mの鶴峠を少し上がるともうガスで数十メートル先の視界は遮られ、身近な風景さえ薄ぼんやりと眺められるだけだった。
【ナルコユリ】 【コクサギ】 【フタリシズカ】 【ラショウモンカズラ】
【ユキザサ】 【チゴユリ】 【枯れ木も山の賑わい(^-^; 山頂で。】

【富士山どういう感じで見えるのかな?】
 一回休憩し、急登を登りきると、右へ松姫峠の分岐(まきみち)。平坦な道を左の山頂方向へ。間もなくカーブして緩やかな登りを行くとやがて奈良倉山山頂だった。

 山頂には富嶽十二景と書かれていたが生憎のガス。富士山天望所(展望所ではなかった)と書かれた所へ行って、心の目で富士山眺望・・・・

 ところで富嶽十二景、全部行ったと思っていたが、まだこうして行っていない所があった。改めて確認・・・十二景って18座あるやん!それにしても私っていい加減!(^-^;

 早めに昼食を済ませ、登ってきたのとは反対側の、先ほどの展望場の脇から松姫峠へと向かった。整備された登山道で気持ちよく歩けるが振り返るとこちらの登りも大変そう。山とはこんなものよ・・なんて話しながら下りていく。はぁはぁ言いながら登っていたのを、はや忘れ、調子がいいったらありゃしない!(笑)

 山頂から5分ほどで林道へ(デジカメの記録タイムだが、え?こんなに早かったかな・・?)。

 林道は未舗装だが車一台通れるほどの道幅だった。登山道には軽トラが一台停まっていたが、25分ほど歩いて松姫峠に出ると車両が入れないようにゲートが閉まっていた。工事車両など、関係者のみのようだ。

 標高1250〜1260mほどの林道を松姫峠まで行く間、ガスはさらに濃く、ゲートの前にある駐車場もぼんやりとしか見えない。駐車場は10台くらい置けそう。

 今回の上野原駅発の臨時バスはここまできたのだった。

 きれいなバイオトイレもあり、牛ノ寝通りへの登山口はその脇にある。


 ガスで幻想的な雰囲気の中、気持ちのいい登山道が続く。「いいなぁ〜・・・」の言葉が何回となく、口から出る。

【一際鮮やかなヤマツツジ】

【久々に見るオトコヨウゾメ】

 鶴寝山では二組(だったかな?)食事をしていた。しっかりした椅子があり居心地良さそうな場所だった。鶴寝山山頂標識など、真新しくてきれい。

 シーズンにはニリンソウがきれいに咲くらしいが、残念ながらもう終わっている。ガスで展望もないので私たちは皆さんに挨拶して先へ。

 少し下ると分岐があった。なるほど、Sさんからのメールにあったとおり、大マテイ山と大菩薩峠へのルートが分かれている。地図によれば、大マテイ山を通って大菩薩峠に向かうのだが・・はて? 朝富士急山梨バスの人に貰った地図にもこの分岐が書かれていない。

 大菩薩峠へ向かう方が本来のルートなのか?コピーしてきたSさんのメールを再度読む。そして大マテイ山に向かうという“日向みち”の方へ行ってみた。

【大きなブナの木】
 ぐるりと右へ回りこみ、再び両ルートが接近していた。そこでどんなものかと大菩薩峠へ向かうルートの方に移ってみた。登りになると山頂に向かうようで安心する心理(笑)

 平坦な尾根道を歩き、ギンリョウソウを見つけたり、大きなブナの木を眺めながら進んでいく。

 写真ではガスで、風景が鮮明には写っていないが、自然林の新緑の中を歩くのは清々しくてとっても気持ちよかった。

 間もなく(鶴寝山山頂から30分弱で)、トチの巨樹を経て小菅の湯に向かう分岐に出た。結局両ルート共に、ここに出るようだが、どこで合流したか結局よく分からなかった。分岐には太い倒木があると貰った地図に書かれてあったがその通りあった。後から
トシちゃん「太い木あったか?」
私「私には見えたけど、大きすぎて目に入らなかった?」
トシちゃん「入りきらなかった」

 ここでも大菩薩峠方面へ。

 稜線を左に眺めながら、やや下がった右側面のルートを緩やかに登っていく。こちら側は大マテイ山頂を通らないのかな?と気にしつつ・・・

 途中の大きなブナの木に驚いたり、フィトンチッドに満ちた清々しい空気を存分に楽しみながら、とてもさわやかな気分になれる。また秋にも来てみたいね〜と話しながら歩いていった。

 「年をとったらこうしての〜んびり歩きたいナァ〜」とトシちゃん。そうそう、まだ若いもんね(^-^)v
しっかし、今日だって充分のんびりなんだよね・・・

 途中で下ってくる一人の年配の女性とすれ違う時、大マテイ山のことを聞いてみた。すると山頂に気付かず、どんどん下り始めたので、登り返し、山頂を捜したらしい。でも分からないため引き返してきたと言う。

 私たちも用心深く左側を気にしながら確認しつつ緩やかな登りを行った。

 ちょっと遠回りしているような気がする・・・

 やはり大マテイ山と書かれた方から素直に行けば良かったと思いつつ(今更遅いって^^;)・・・

 と、そこへ小さな赤いテープを左手に発見。薄っすらと踏み跡があった。「間違いない!」自信を持って登って行った♪ 注意していないとホント通過してしまいそうだった。

 山頂〜♪ しかし晴れていても視界はなさそう。

 そこには先ほど鶴寝山で食事していた一組のご夫婦がいた。時計を見れば、私たちは約20分のコースタイムを10分近く過ぎている。彼らは素直に日向みちを辿ってきたようだ。賢明!私たちが素直でないだけか・・(^-^;

 もう一組はこの先のルートがハッキリしないため、分岐まで戻ったという。この先はもう分かっているのでそのお二人に説明し、彼らが先に下った後、私たちは温かいカフェオレを飲んで一休み。

 少し下ると日向みちと再び合流。結局どうなってるの?この道は?という感じ!今度来るときは素直に日向みちをたどってみよう。(初めから素直に歩けばいいのに・・・)

 そして、昨年の秋登ってきた大ダワにはすぐ着いた。ここからはモロクボ平まで同じルートを下山する。

 この後はバーチャルな森林浴を!お楽しみください。えっ?手抜きですか?汗(^-^;

【ギンリョウソウ】

【ヤマツツジ】

【モロクボ平。ここから前回と違うルートで小菅の湯へ下山】




【↑ 檜の間伐材で作られた山小屋】

【フタリシズカ】

 下山したと思ったら最後にもう一回ちょっとだけ登り返してようやく小菅の湯に到着。

 バスを降りたとき運転手さんから貰った小菅の湯の割引券で通常600円が500円になり、有料のタオルセットも無料で貸してもらえた。

 記憶違いでなければ12年ほど前に来たときは掘っ立て小屋で、このような立派な建物ではなかった。でも温泉はそのときの方が良かったと思うのは気のせいだろうか?しかし浴室も設備も充実して、中ではゆっくり寛げて、気持ち良かった。

 16:30発の最終便バスで上野原駅へ。