中央線沿線;黒岳〜大蔵高丸〜ハマイバ丸
(くろだけ1987.5m〜おおくらたかまる1781m〜はまいばまる1752m)
   秀麗富岳12景の12番目の山へ

 H12年7月9日(日)当日発
  天気;晴
  Member.2人(夫婦)

 【コ ー ス 】(〜は歩、休憩含む)
大峠(1560m)6:50〜黒岳(1987.5m)8:00-15〜湯ノ沢峠(1652m)8:55〜大蔵高丸(1781m)9:25-55〜 ハマイバ丸(1752m)10:15-23〜大蔵高丸(1781m)10:48-11:40〜湯ノ沢峠(1652m)12:00〜休憩12:40-13:10〜黒岳(1987.5m)13:28-30〜大峠(1560m)14:15
(所要時間約6時間25分・・休憩含む)


 台風の接近で別メンバーと土日に予定していた尾瀬行きが中止となり、日曜に急遽山梨県の大菩薩嶺南部、黒岳〜大蔵高丸〜ハマイバ丸を歩くことにした。土曜の夜、ようやく仕事を終えた夫が「行くならこれから出よう」と言ったのが既に10時過ぎ。行き先を決めてバタバタと支度をして出かけたのは夜中の0時半を回っていた。登山口の大峠に着いたのは2時半を過ぎていた。

 6時に起き、軽く朝食をパンとインスタントスープですませ、出発。標高差約430mの黒岳へはやや急登だった。体を慣らしながらゆっくり登って行く。雨水をたっぷり含んだ天然木の樹林帯はひんやりと心地よく快適だった。台風一過の晴天の中、眺望は樹間に青空が覗くだけだが、途中すっきりした富士山を眺められた。登りのわずかに開けた空間だったが夫に言われなければ気がつかなかった。秀麗富岳12景のうちまだ登っていない大蔵高丸から見ようと来たのだが、きれいに見えたのはこの時だけだった。雪はホンの少し残っているだけの黒い富士山、やはり富士山は冠雪している方がきれい。でもそのシルエットもまた素晴らしい。

 黒岳山頂は分岐を2、3分登ったところにあるが展望は残念ながら無い。数年前に牛奥ノ雁ガ腹摺山に来たとき通過しているにも関わらず記憶に残らない不遇な山。そしてそのまま牛奥ノ雁ガ腹摺山とは逆に南下していった。樹林帯を抜けてぱっと開けるところに出ると、そこは正面に富士山、手前にこれから行く大蔵高丸方面のなだらかな山容が目に入り、右(西)に南アルプス、八ヶ岳の山並みが一望できる。もう少しすっきりと見渡せるかと期待したが、早くも雲がかかり始めていた。しばしその風景を堪能。

 湯ノ沢峠への下りは標高差300mちょっと。今回同ルートをピストンすることになっていたのでまたここを登るのかと思うと嫌になるが、白谷丸周辺は周囲が見渡せて実に気持ちの良い登山道だった。湯ノ沢峠を通過し、ひとがんばりして大蔵高丸に着くと富士山はすっかり雲で隠れてしまっていた。晴れて陽射しが暑く感じられるのに残念!三ツ峠 や中央線沿線の山々が見えるのがせめてもの慰めだった。昨年の9月に歩いた本社ヶ丸〜鶴ヶ鳥屋山への稜線があの辺りだろうかといろいろ山座同定をしながらひと休みし、ハマイバ丸へと足をのばしてみる。ハマイバ丸山頂は木立の中だったが富士山方向だけ丁度登山道が続いていたため開けていた。それにしてもハマイバってどんな意味なのだろう?

 そのあと引き返して再び大蔵高丸へ行き、そこで昼食にした。そして初めてもってきた無線機をいじってみる。山頂同士の交信の様子が聞こえる。局免申請中なのでまだ交信は出来ないが、最初はちょっと勇気がいりそうだ。

 今回はヤマオダマキが沢山咲いていた。シモツケ、シモツケソウ、ギボシは蕾をつけ、少し咲き始めていた。他にテガタチドリ、ウマノアシガタ、ヨツバヒヨドリ、トリアシショウマ、コヨウラクツツジ、アザミなど咲いており、マイヅルソウはもう終わりかかっていた。他にも名前の分からないもの数種、しかし丁度花期の変わり目で咲いているものが少なかった。大蔵高丸を下山していると笹薮がガサガサと動きびっくりした。二人とも気配を伺い、瞬間声が出ない。猪らしき足跡があったから猪かな?兎かな?と首を傾げながらもしも熊だったら・・・という不安も一瞬あった(登山口に熊注意の看板があった)。結局何者か?分からず、とりあえず声のボリュームをあげて話す(でもこんな時って、会話にならないんだなぁ、これが・・・)。

 黒岳を登り返し、同ルートを下山。牛奥ノ雁ガ腹摺山か雁ガ腹摺山にもまた行きたかったが、今回は早めに下山して真木温泉へ。一人1000円、露天風呂、シャンプー、ボディシャンプー、ドライヤーあり。温泉までの道が細くて気を遣う。