奥多摩 ; 大岳山
(おおたけさん1266.9m)

紅葉にはまだ程遠く、黄葉し始めたばかり


 H10年10月26日(月)当日発・ 天気;晴; Member.単独

【高岩山頂で】右
 看板の下に名がある

 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)
鳩の巣駅7:20〜大楢峠8:30〜御岳との分岐9:35〜御岳と大岳山との分岐9:45〜大岳と高岩山の分岐10:25〜高岩山山頂(920m)10:40-11:25〜大岳山荘12:05-10〜大岳山頂(1266.9m)12:25-40〜大岳鍾乳洞との分岐13:10〜富士見台(大怒田山1054m)13:30-35〜つづら岩13:55〜千束分岐14:30〜鶴脚山(916m)14:35〜馬頭刈山(884m)14:55-15:00〜高明神社跡15:20〜林道16:00〜軍道バス停16:07〜十里木バス停16:25(16:32発五日市行き)→五日市駅(17:04発立川行き)

 いろいろと思い入れのある奥多摩、その大岳山に久しぶりに一人で行ってきた。ゆっくり静かな散策を楽しみたいと思い、登路と下山路はあまり人が入らないだろうと思われるコースを選ぶ。平日であればケーブルから登るのでも比較的人は少ないのだが、今回は小学生のオリエンテーリングと重なり、御岳から大岳に至るコースのみ賑やかだった。

 仕事の関係で平日はあまり山に行かないようにしていたのだが、久しぶりの平日単独行だ。朝の苦手な私が寝不足にもかかわらず4時過ぎに起床。5時出発。久々にまだ暗い中、駅に向けて自転車をこぐ。早朝の電車内は寒い。南武線から青梅線に乗り換え、鳩の巣駅下車。

 大岳山は何回か登っているが、今回は初めてのコースを行く。緩やかな登りで団体でも歩けそうな道幅だ。キャンプ場の人は車で荷を運んでいるのかも知れないが、すれ違いのできる場所はないので一般車はやめた方が良いと思う。タイヤ跡が残っているからカブやバイクやMTBは入っているようだ。

 紅葉にはまだ早かった。わずかに黄葉し始めたばかり。しかし澄み渡る空気とほとんど人に出会わない静けさの中、気持ちの良い散策が楽しめた。沢音が聞こえてくると間もなく、小さな滝が現れ、続いて沢を3、4本通過する。通るには心配なく、昔は生活用水だったと書かれてある所もあった。夏でも木陰の中、この涼やかな水の音を聞きながら歩くのは気持ち良いだろう。途中単独の下山者二人とすれ違った。

 人々のざわめく気配を感じるとケーブルから御岳山に至る稜線に行き当たる。山頂近くと言えども生活の場を感じさせる。いやに賑やかだと思ったら小学生の遠足か?いやオリエンテーリングだった。グループで一生懸命問題を解きながら進んでいた。彼等はどうやら大岳山を目指しているらしい。それならばMMLで話題に出た高岩山に行ってみよう。御岳神社を過ぎたあたりで眺めると、そのサルギ尾根は長く、高岩山は遠いように感じた。しかし先端に展望台らしき物が見える。近くにいた二人連れの女性にどちらから行った方か良いか尋ねた。「岩石園の方に下るとまた登り返しますよ。大岳に向かった方からも行けます」と言われ、そのまま直進。再び、元気の良い小学生と前後しながら歩き始める。

 岩石園からの合流点にも水場があり小学生が群がっていた。咽が渇いたので飲みたかったがそのまま通過。なだらかだった山道がこの辺りから登りになってくる。小学生も体力差が出てくる。

 いったん登りきった所がサルギ尾根にのびる稜線だった。奥ノ院から来る道との合流点でもあった。憶えのある場所だったが、未だかつて高岩山と書かれた方向へ行こうと思った事は無かった。そこで小学生とは分かれて高岩山へと進んだ(ここから高岩山頂迄15分)。しっかりした登山道だ。心配はいらない。途中尾根歩きと巻道に分かれるが、尾根と言っても展望が良い訳でも無く(落葉の後は良いかも知れない)、どちらでもあまり変わらない。ツルリンドウや狂い咲きのトウゴクミツバツツジも二つ見つけ、山の庭園のようで良い感じだなと思いつつ少し行くと、御岳方面に進む分岐があった。そちらへの道も興味がわいたが今回は山頂へ。

 山頂というより展望台といった感じだ(*注)。そこからは馬頭刈尾根に遮られてか、富士山の姿は見えなかった。遠くに丹沢の山並、手前に高尾陣馬の山々が広がり、振り返れば左右に大岳山、御岳山、日ノ出山がぐるりと見える。カップヌードルとお茶でお昼を済ませ、ゆっくり展望を楽しんだ後大岳山頂へ。途中大岳山荘から富士山を見た。今日はきれいに見えた。なぜかここに人が多いのは、山頂の小学生を避けてきたものか?ここのトイレは新しくてきれいだ。

 15分程登って山頂に着くとやっぱり小学生に占められていた。大きな富士山を眺めながら、お弁当もおやつもさぞ美味しかっただろう。彼等が下山の準備を始めていたのでその前に下山する。

 大岳山荘から馬頭刈尾根へとすすむと再び静寂の中。この稜線は長いが広葉樹が多く下草も豊かそうだ。この辺りも黄葉が始まっていた。見頃は数日後だろう。春はお花も楽しめそうだ。大岳鍾乳洞への分岐を過ぎて間もなく富士山の好展望の場所がある。椅子もあり、ここで富士山ひとりじめ。その後すぐ富士見台(大怒田山)に着くが名前の割に、樹林が高くなって展望は良く無い。椅子やテーブル、あづま屋などあるので休憩にはよい。

 途中で初めて登ってくる御夫婦とすれ違う。沢から上がってくる風が妙に懐かしく感じるつづら岩(ここにはRCTで一度しか来た事無いけれど。RCはやらないので)。ここで先に歩いていた男性に追い付く。休憩していたので挨拶し、先に行く。ここで朴の葉が落ちていたので綺麗そうなのを拾う。御嶽山に行った時、ほう葉味噌を買ったのだが、朴の葉っぱは山でいくらでも拾えるからと、10枚200円也をけちって買わずに来てしまったのだ。ところが使えるようなのがなかなか無い。

 馬頭刈山頂で最後の富士山を見て休憩した後一気に下る。滑りやすい土壌で少々気を遣う。休憩している御夫婦に挨拶していくが、馬頭刈尾根では結局、3パーティにしか出会わなかった。

 軍道バス停は3時台に無く、4時台は5時近くに1本だけだった。十里木まで歩き、自販機で買ったスポーツドリンクを飲んでいる間に始発バスがやってきた。バスも五日市駅迄270円で貸し切り。電車に乗るとさすがに舟を漕いでしまった。

 (*注)高岩山には山頂の標識があったのでそこが山頂と思っていたが、そこは上高岩山(大グラミの頭)というご指摘があった。そこから東方面にある小高い山が本当の高岩山のようだ。機会があったらまた行ってみたい。