奥多摩 ;  浅間嶺
(せんげんれい)

桜は終わりかかっていたけれど…


 H9.4.16(水)当日発 ; Member.計2名

中原駅6:59〜立川駅6:59着
立川駅6:59〜五日市駅7:37着7:43発バス(数馬行)〜仲ノ平8:50〜(40)〜
浅間尾根10:05〜(20)〜白久保分岐10:30〜(15)〜浅間尾根登山口分岐10:55〜
(40)〜人里分岐12:00〜(20)〜浅間嶺12:20-13:55〜(40)〜
瀬戸沢の一軒家14:45〜(5)〜車道終点14:50〜(15)〜時坂峠15:10〜(30)〜
北秋川橋15:50〜払沢の滝バス停16:01発〜(バス28分)〜五日市駅


 昨日は曇天で寒く、雨も降るという予報だったので順延にし、今日となった。

 五日市からのバスは混んでいた。車窓から見ると桜はもう終わりのようだ。例年よりずっと早い。

 仲ノ平で降りて、少し上に歩き、車道を横切って登山道にはいる。タチツボスミレやキケマンが咲いていた。登りがきついのは尾根に出るまでのここだけだ。通常なら40分だが、おしゃべりしながらゆっくり登る。私は朝食を食べてこなかったので、おにぎりを食べたり戴いた和菓子を食べたり。針葉樹の樹林帯は静かだった。ヤマガラだという声を聞いた。バイオリンをギーギー鳴らせているような鳴き声だ。

 尾根の方は陽が当たって明るい。尾根と言ってもこの浅間嶺はそれほど展望が良いわけではない。ところどころ切り開いたところから、見慣れた奥多摩の御前山や大岳が見える程度だ。野鳥の鳴き声が澄んでいる。特にミソサザイはとても清涼感がある。

 途中以前にはなかった林道が横切っていて驚いたが、浅間嶺の少し手前でカタクリの群生しているところがありそれにも驚いた。丁度カタクリの時期なので御前山にしようかなと思いながらこちらにしたものだから、思いがけない所で見つけて嬉しくなってしまった。曇ってきていたので反り返っている花は少なかった。それでも写真を撮り、しばしその場で堪能。

 再び山道に戻って進むと間もなくレンギョウの黄色が目に飛び込んできた。これは後から植えられたものなのだろう。そこが浅間嶺だった。トイレや休憩所があり、もうひと息、目の前のこんもりした小さな登りに耐えれば桜の樹林帯だ。周りの風景から察して、もう桜も終わりかかっているとは思ったが、山頂は予想以上に哀れだった。桜の木は倒れていたり、宿り木でいっぱいだったり、かなり病んでいた。時期が過ぎているとはいえ花つきが悪い。酸性雨の影響だろうか?

 山頂で味噌汁、お汁粉と、それぞれに作り出した。とっても美味しかった。人は少なく、静かな山頂で他愛のない楽しみ方をする…これが平日日帰り山行の醍醐味。

  かなりゆっくりした後下山。といっても尾根伝いなので相変わらず緩やかな道を行く。途中マウンテンバイクの若い男性が通り抜けていった。私達は新緑の淡い芽吹きを楽しみながらのんびり進み、やがて茶店に着いた。一軒家を通り過ぎてすぐの茶店は閉まっていたが、その先の林道終点の茶店は開いていた。ちょっとしたものを食べさせてくれるらしいが私達は通過。その辺りもピンクのミツバツツジがとてもきれいだった。

 払沢の滝のそばのバス停から、数少ない便のバスがタイミング良く来て、30分ほどで五日市駅へ。

 ビールを飲み、車中楽しく話しながらアッという間に立川駅に着いてしまった。

”人在りて短き日々のうつろいに咲ける花見て鎮めし心”
”日は過ぎて人変わりたり花もまた新生の目を継ぎて生きたり”
”歓談に足もと止まりてつと耳をすませば高く啼くミソサザイ”