川柳
山編 ・ 家族編 ・ 夫婦編 ・ 自分編 ・ エトセトラ
【エトセトラ】
ピーと鳴る今度は何なのどの家電 2012-07-06 
汗も無く弄ぶ金、生命まで 2006-06-05
女性より男に欲しい専用車 2006-04-12
言い訳の中に隠れている本音 2006-02-18
警察と言われ又かと電話口 2005-12-27
整理した恋思い出すクリスマス 2005-12-20
片付ける度増やしてる探し物 2005-12-06
掃いたあと路駐車動き舞う落ち葉 2005-11-30
ゴミ出しでいつもカラスと知恵比べ 2005-11-29
憂さ晴らしにいかが宮様夢バトン 2005-11-27
夢バトン本音語れぬ天皇家 2005-11-27
三億円夢見て買わぬ宝くじ 2005-11-26
犬猫に糞お断りって読めるかな 2005-09-30
夏休み草に返した通学路 2005-09-01
閉店のセール始めて二年たつ 2005-07-15
マッサージ終えてギクッとなった腰 2005-06-08
梅の実の見事に実る穫り残し 2005-06-07
思い切り 香り吸いたい 花粉症
包帯を巻かれ重病人の顔
サラリーマン川柳に子の苦悩見る
ネットだと 能弁だけど 人見知り
花便り 憂鬱届く 花粉症
ゴッホ作と 聞いて札束 動く絵か
付き添いが 風邪をもらって 又病院
胸を突く 企業戦士の 応援歌
一枚の 賀状に捜す 友のかげ
強がって いても弱さを 見通され
生き方が 見えてくるよな 年賀状
いそいそと デートの振りを イブだもの
次俺と 寿命競って いる法事
整理学 読んで不要と 先ず捨てた
撮る街に 見えてなかった 街がある
これでいい これでいいかと やじろべい
休みたい 店を煙に 追い出され
ありのまま 詠む川柳の 人間味
亡き人に 心いざなう 彼岸花
金木犀 トイレの匂いと 子等は言い
ウケルのは 成功よりも 失敗談
生活費 親に委ねて 買うヴィトン
常にない その饒舌の 下心
「使うかも」 そのひとことで たまるゴミ
この猛暑 蝉くん、君ら 元気だね
逝く犬に幸せだったかと聞けず
先生の 気迫に開く 子の瞳
ペンキ塗り 終えた屋根上 雨踊る
別腹も 用意して行く バイキング
手伝って やるよとしゃべる だけの人
みずほちゃん 許してあげたい ネーミング
後でレス そのまま賞味 期限切れ
独り相撲 手も足も出ず だるまさん
魚肉より 鮮度は保証 この川柳
詠み人の 夢かうつつか 恋のうた
新年会 元気揃って 初笑い
バカだなと 咎め踏み込む 同じ道
ふる里は 私だけが セピア色
今の子と 昔も今も 非難され
自慢より 心和ます 失敗談
ヘマしたら 親しみわいたと 友ができ
まだ入る 予定はないと 買えぬ墓地
押し出され 突き出され世は ところてん
悪友と 呼び遠慮なく 話す仲
経験が 逃げたくさせる 歯科の音
首都高は アトムの世界 そのまんま
新大陸 嘘でしょ先に 原住民
ウナギ待つ 人もジリジリ 日に焼かれ
好きですと 伝えられずに 食べたチョコ
ディズニーシー 次にできるか ティズニースカイ
ハイ、チーズ シャッター後の 良い笑顔
燃える夏 眩しさ愛でる 男の目
し残した 仕事明日への エネルギー
一瞬の 花火は宇宙の 人生かな
テレビ消し パソコン止めて 虫の声
街の娘が 皆プチモニに 見えてくる
カーナビの 言うこと聞いて 大回り
堂々と 意見言った後の プレッシャー
無差別の テロに日本は 第九条
風邪かなと 栄養しっかり とる元気
草むしる 手先に和む 愛し花
一つずつ 柵増えて 生きる糧
生山葵 貰って夕飯 高くつき
夢を見た どれも叶わぬ ことばかり
病人が あちこち動く 大病院
診察の 帰りは満腹 バリウムで
診察も 診られる苦労 診る苦労
行き先は 一つかもしれぬ だけど生き
幾枚も 描く将来 設計図
古傷を 思い出させる 秋の雨
アップルパイ 焼いて心を 満たす秋
気を吐いて いつも後悔 する小者
牛豚は 健康だって 恐いでしょ
会釈され 相手分からぬ ヘルメット
結局は 損したハイカ 紛失し
あれしたい これもしたいで 何もせず
元気だと 伝えたく書く 年賀状
割引券 もらって無駄な 金使い
あの世には 持っていけない 皮算用
生きてると 生活ゴミを 見て思う
言い訳は 常より多めに する仕事
常識が 人の数だけ ある葬儀
頼られる、 利用される、の 違いどこ?
この一句 この一瞬に 燃え尽きて
ドラマ見る 側でその先 話す人
ときめいて 憧れてただ それだけで
買えぬのに 一億安いと 見る別荘
指折れば 川柳にされると 牽制され
ご主人に 抱かれて散歩 お犬様
ソフトとは 名ばかりPC 頑固もの
儲かると 言うならあなた やってごらん
小泉さん 覚えてますか 我が一票
同窓会 君はいくつと 聞くお人
潔く 心和ませ 散る桜
図書券を 悪書も大事と 贈られて
独りより 雑踏の中に ある孤独
墓参り どちらがついでか ハイキング
CMの 笑顔に墜ちる サラ金苦
「散らかってますが」に「そうね」と 不意の客
なぜ降るの いつも私の 洗車後に
レスを待つ 気持ち知るから 出すメール
春一番 笑いの嵐 寄席に吹き
寒戻り 怯まず咲ける 梅満開
消息は 待つだけメールの 頼りなさ
パソコンの 向こうの笑顔に 打つメール
ベテランの 汗が教える ここ一番
啓蟄の 一番乗りは 水虫君
亡き人を 時経て供養の 赤ら顔
機密費が なぜ無い確定 申告書
川柳は 生もの早めに 召し上がれ
相槌を 打つ人のいて 川柳生き
カーナビと 別の道行く へそ曲がり
お日様にお尻たたかれ布団干し
怒鳴られて 気がつくことの重大さ
投資した 保険、銀行、子も頼れん
にっぽんに 非難と物乞う 二枚舌
嫌な事も 全部見ている 空きれい
少子化で 福祉の一役 うちの子も
悲しみの時に悲しい 食欲が
万が一ばかりで貯金 子に越され
背負ったもの 二十一世紀へと 継ぐ夜明け
句が浮かび メモどうしよう 冬の床
職業は フリーターですと 胸を張り
思い出に 良き人のいて 年の暮れ
枯れ葉舞う 車窓の外に 熱き抱擁
嫁姑 大変でしょうと 期待され
試験前 なぜか掃除と 読書癖
家庭ビデオ 他人にウケル NG集
男女同権 どこまでいくの 無節操
要るかもと 貯め込み暮れに ゴミとなり
格好は 成人中身は 未成人
新世紀 脱皮試みる 巳年かな
逆風を 受けて水仙 凛と立ち
子は宝 親と世間に 育てられ
迷い道 北斗七星は きっとある
白梅が ひと足お先の 雪景色
会話ない 昔テレビで 今パソコン
雪かきで ご無沙汰埋める お隣りさん
保育児の 喜声こだます 残り雪
銀行の 人事部宛に 銀御中
君馬鹿に なれて偉いと 誉め言葉
疲れたと 溜息ついて 塾行く子
人並みの 姿に戻って リクルート
日本語で 問う外人に なぜ英語
全て自作です。限られた言葉の構成なため、もしかしたら、似たような作を作られている方がおられるかもしれません。その節はけっして盗作ではないのであらかじめお断りしておきます。又、新聞に投稿し採用されたものも一部含まれています。日付の無いのは日付付きのもの以前のものです。(2000-11-15)