越後; 守門岳
 (すもんだけ1537.6m)
 まだ時期的に早いかなと思いつつ、今回はヒメサユリを見るため、浅草岳、守門岳に行って来た。梅雨時で雨から逃れることは出来なかったが、両山ともお目当てのヒメサユリは咲いていた。一部雪渓が残っており、もう終わっていると思われたカタクリ、ショウジョウバカマも見られたが、登山道はほとんど夏道で、アイゼンはもう全く必要ない。合羽を着たり脱いだりの忙しい山行だった。

 H11年6月20日(日)・時々雨 : Member.2人(夫婦)


【ヒメサユリ】右
1本に8つの花

【コース】
途中の休憩時間含む 。=は車の移動。〜は歩。
二分キャンプ場6:10発〜二口登山口(猿倉橋)6:35-40〜護人清水7:10〜五合目(1000m)8:30-40〜休息所9:35-50〜大岳分岐9:55〜青雲岳10:05〜守門岳(1537.6m)山頂10:20-55〜大岳分岐?〜大岳(1432.4m)山頂12:10-20〜保久礼小屋13:25-30〜二分キャンプ場14:45
小出IC17:10=練馬IC19:30=自宅20:50

 (所要時間 8時間35分)


5:00
 起床。夜中に雨が降ったようだがやんでいる。

6:10
 予報では曇りだったので期待し、朝食後支度を済ませて出発。しかし林道を下っている内に雨。急いで上だけ合羽を着、ザックカバーをつける。

6:35-40
 猿倉橋の所で登山者カードに書き入れ、出発。 二口登山口からいきなりの急登。しかし25分程上り詰めると少しの間平坦になり、周りの樹林帯をながめると素晴らしいブナ林だ。雨はやんでいたが、雨に濡れた木々は清々しい。

7:10
 護人清水で水を飲む。冷たくて美味しい。この上にはもう水場がない。

7:35-50
 小休止。ガクアジサイや山ツツジが咲いている。再び歩き始めるとギンリョウソウ、アカモノ、サラサドウダン?が咲いていた。今日もガスで展望がきかないが、水音が高く聞こえてくる。滝は近いようだ。樹の間から大きな滝がうっすらと見えたがまた樹林に隠れてしまった。

8:30-40
 登山道を見上げたとき木の杭が見え、そこへたどり着くと目の前に大きく滝が見えた。素晴らしい眺めだ。思わずそこでひと休み。左にうっすらと見えるのは大岳だろうか?滝の上部が守門岳だろうか?ガスで見えないのが残念だが、夫は見えない方がいいと寂しいことを言う。見えるとあそこまで歩かなきゃならないのかとうんざりするらしい。休んでいる間にまた雨が降ってきた。合羽の下もはく。そこからの登りはずっと急登だった。ひたすらブナ林を登る。ツバキ、チゴユリ、イワカガミ、ツクバネソウが慰めてくれる。

9:35-50
 平坦な道になり、分岐はまだかと思っていたら左10 メートル行けば休息所?と書かれてあった。薮こぎのようにしてかき分けていくと雪渓が広がっていた。足下にはショウジョウバカマが咲いている。ほてった体には嬉しい場所だった。合羽を脱ぐと蒸気があがっている。しかしまた雨で着る。

9:55
 休息所から5分ほどで大岳との分岐だった。ガスでまったく見えなかったが、休息所と呼ばれる広場からは大岳が目の前に大きく見えたのかも知れない。分岐からはゴゼンタチバナ、コブシ、マイヅルソウ、シラネアオイに混じって驚いたことにニッコウキスゲまで咲いていた。

10:05
 目の前が開けたと思ったらそこは青雲岳だった。山頂というよりは湿原が広がって木道が続いている。雨で濡れて滑るので、気をつけていく。夏には見事に花を咲かせるのだろう。小さな白いスミレが咲いていたがチシマウスバスミレだろうか?

10:20-55 守門岳(1537.6m)山頂
 山頂には4、5人のグループがいただけだったが、写真を撮ってもらって座った途端に狭い山頂はたちまち中高年の登山者でいっぱいになった。視界の望めない山頂で元気な声は変わらず響く。昼食はうどんの予定だったが雨が心配だったのでパンに切り替える。早めに山頂を後にして、大岳分岐へもどり、大岳へ向かう。この先は花が楽しめると聞いていたが果たして?実際は期待以上の百花繚乱(ちょっとオーバーかな)だった。いままで出てきた花に加えてミヤマカタバミ、ミツバオウレン、カタクリ、ヒメサユリ、ツバメオモト、キバナノコマノツメが次々と姿を見せてくれた。時期的に残雪の花から夏の花までいっぱいだ。ヒメサユリは浅草岳より沢山咲いていた。しかもニッコウキスゲやアザミと混生している。ヒメサユリは一本の茎に花一輪かと思ったら一つだけなんと8輪というのがあった。2つ咲いていたから次々と蕾が開いていくのだろう。写真を撮りながらゆっくりと歩き充分堪能。他にも気がつかなかったのがまだまだ沢山あったかも知れない。大岳までの道筋もおそらくは展望がよかったのだろう。それは雨で全く駄目だったが、今回こうして花見山行ができ、梅雨空に巡り合わせてくれたのも又、幸いだった。

12:10-20 大岳(1432.4m)山頂
 大岳山頂で少し休み、後は一気に下る。二分への下山路は雨でかなりぬかるんでおり、気を遣った。保久礼小屋までくると水場がある。

13:25-30 保久礼小屋
 そこでちょっとした失敗をまたしてもやってしまった。二分へ下るのに登山道を通りすぎてしまい、延々と林道を歩くことになってしまったのだ。遠回りになってしまったが、道の悪い登山道で滑ったり、熊に出会わなかったと思えばよしとしよう、ということにする。

14:45
 二分キャンプ場到着。合羽等脱いで片づけた後温泉へ。小出へと向かう途中R290沿いにある守門温泉、青雲館(TEL02579-7-2555)に入る。450円。シャンプーリンス、ボディシャンプー、ドライヤーあり。温泉はすべすべして気持ちよいが、浴室は広くはない。3時までならばそこで食事が出来る。時間が過ぎていたので私達は温泉を出た後、越後須原駅の近くの蕎麦やさんへ。食後そのまま帰路につく。関越は順調だった。雨で出かける人が少なかったのだろうか?梅雨はこんな所にも幸いしていたようだ。