奥多摩;高水三山
(たかみずさん759m〜いわたけいしやま793m〜そうがくさん756m)
   梅雨の晴れ間の爽やかハイキング、ところが・・

 H12年7月2日(日)当日発
  天気;晴のち雷雨のち:
  Member.2人(夫婦)

 【コ ー ス 】(〜は歩、休憩含む)
軍畑駅8:00〜高水山〜岩茸石山〜 惣岳山〜澤乃井ままごとや12:50
(筆記具を忘れたため途中のコースタイムは記録しませんでしたが、岩茸石山山頂で1時間の大休憩と、途中で10分ほどの小休憩を数回とっています。)
(所要時間約5時間・・休憩含む)


 当初は前夜発で別の山を検討していたが、夫婦共に前日忙しかったため、当日発で奥多摩のショートコースに変更。高水三山はバスを使わずに駅から駅まで周回できるので、気楽に歩きたいときには便利だ。でも低山で、この時期に登るには暑くて辛い思いをするばかりかも知れない(しかし今回はちょっと違った)。

 偶然青梅線の車内で沢に行く仲間と遭遇。沢の方がさぞ気持ちいい事だろうと思い、尾根歩きは暑いよと言われつつ軍畑で先に下車をした。ところが、世の中皮肉なものだ。私達ははじめの車道こそ暑かったものの、登山口から入ると樹林帯の中はひんやりとして気持ちがよかった。登りは汗をかくが山道は歩きやすい程度の水分を含み、ミズナラやブナの樹林帯は7月と思えないほど生き生きとした若葉の色だった。時折通る風は涼やかで気持ちがよい。後から聞くところによると前日、平地は暑いくらいの好天だったが奥多摩の方は雨が降ったそうだ。そして沢組は、はじめこそ暑かったから気持ちが良かったものの、水量が多かったのと、昼過ぎの雷雨で大変だったようだ。ところがこの沢組がいて私達はおおいに助けられることになった。

 お花は予想通りほとんど咲いていなかったが、フタリシズカがまだ蕾だったのには驚いた。今年はどうしてしまったのだろう、随分遅い気がする。コアジサイも蕾をいっぱいつけていたのでもう少ししたら見頃だろう。

 高水三山を登るときの楽しみの一つに高水山直下の常福院で売っているアイスクリームがある。平日はないが、人出の多い日曜などには販売しているからと夫を励ます。夫はそれを楽しみに登っていった。ところが、この時期に登る人は少ないので今日は無いという・・・夫が落胆したのはいうまでもない。食べ物の恨みはおそろしい、ぼそりと「忘れない・・・」、ということで私は笑ってごまかす。

 高水山山頂は展望もないので通過、そのまま岩茸石山へ。高水三山は数え切れないほど?来ているが(夫は初めて)、来る度に登山道が整備されている。岩茸石山山頂の周辺もいくらかすっきりしていたように思う。三山の中で唯一展望がある山で、奥武蔵方面が見えるのだが今回は少し靄っていた。樹間から好きな川苔山方面も見える。日陰を選んでシートを広げ、ゆっくり過ごす。シートの上にごろんとなって見上げると、青空のキャンバスに黄緑の若葉が埋め尽くされて静かに風に揺れている。「いいなぁ・・・」「気持ちいい・・・」とつぶやいていた。蒸し暑い山を覚悟していたのに、思いがけなく爽やかで寛げた山だった。

 惣岳山に至る途中、ところどころに右手(西側)に奥多摩の山並みが望めるが、惣岳山山頂は展望が望めない。神社のお社がある木立の中で、ひと休みするがここもまたひんやりとして、今回は気持ちよかった。登山者は途切れることはなかったが、全山を通して静かな雰囲気を楽しめた。直下の水場に水はあるが、日帰りの山だし、自分の使う分は持っていった方が無難。

 下山路は御岳方面と分かれ、この暑さの中、澤乃井酒造のガーデンテラス?で喉を潤すのが楽しみで、沢井駅方面へ向かった。しかし、多摩川の渓谷に添って着いた途端に空が暗くなった。ビールとお酒を買って、トイレで汗をかいたTシャツを着替えている間に雷が鳴り雨が降りだした。どしゃ降りの雨を眺めながら軒先で雨宿り。日本酒をほとんど飲まない私達だが、せっかくだからと買った澤乃井大吟醸1合を飲みながら・・・おいしかったなぁ・・(このビンが又素敵だった。切り子のような青で、お猪口も同じガラス製。捨ててこようと思ったのに思わず持ち帰ってしまった!)。

 小やみになったので駅に向かい、電車を一本見送るつもりで電話をしていると、1時41分発の電車が来ないで駅にアナウンスが流れた。雷のため電車が不通という(その前の電車も動かなかったようだ)。その上信号故障で奥多摩、青梅間はストップし、街道沿いで臨時運行となった西東京バスを待つことになった。ところがそのバスはわずかに3台、奥多摩、青梅間を往復するものの常に満車で沢井で乗れる余地はまったくない。電車が動くのを待つしかないと夫は酔いと疲れで眠ってしまった。とりあえず沢組の仲間の一人に「無事下山しましたが沢井駅で遭難しています」とSOSのショートメールを送信。仲間の何人かは車を出していたが、電車組もいるので乗れる余地は無いだろうと思っていたら、運良く拾ってもらえ、無事に救出された。仲間に感謝。