奥多摩; 高水三山
(たかみずさんざん)

雪道は雪道でも今回はトレースがついて


 H10年1月29日(木);  Member.2人 (伊藤,石原)

軍畑7:40〜高源寺〜高水山〜岩茸石山10:00ー40〜 惣岳山〜登山口12:30〜沢井駅13:00

 箱根屏風山の教訓を忘れずに、今回は低山と侮らず、いつも通りしっかりした装備で出かけた。前回大変な思いをさせたにも関わらず、伊藤さんは懲りずに一緒に歩くと言う。それにしても一週間後に又歩けて嬉しい。

 高水三山はもう何回も来ている所だからコースは分かっている。でも油断は禁物。

 朝はいつものように早い。六時前、今の時期はまだ真っ暗だ。時間の余裕が無かったので駐輪場に寄らず駅の側に自転車を置いた。これが間違いの元。帰ってきたら保管場所に移動されていた。1500円の臨時出費。

 ともかくそんな事を予想もしていなかった私は伊藤さんとフリーパスを買い求め奥多摩へ。

 車中は寒かったが奥多摩はもっと寒かった。線路にも道ばたにも雪が沢山残っている。

 登山口迄の坂道は生活道路としてしっかり除雪されていた。山道に一歩踏み入れた途端、もう雪道だ。しかししっかりと、踏み跡がついている。アイゼンも装着する程では無い。

 高水山のお寺で伊藤さんが鐘をつき、通過すると奥多摩三山や丹沢方面が望める場所がある。そこに先客の男性が二人、展望を楽しんでいた。しっかりとした雪山装備だ。一昨日は大岳に登り、ラッセルで大変だったと楽しそうだった。

 高水山は視界が無いのでそのまま通過。15日の大雪の後だったらもっと気持ち良かったかも知れないが、十分楽しめる。

 早かったが岩茸石山で昼食。棒の折方面を眺めながら味噌汁をすすり、おにぎりを食べ、コーヒーを入れる。山頂は風こそ無かったが寒かった。ドリップコーヒーの残りがあっという間に凍ってしまった。40分程で下山。次の惣岳山へ。

 かつて惣岳山に気がつかずに巻いてしまった事がある。山頂を気にしながら歩いていたら、以前はなかった標識がちゃんとついている。もちろんトレースも。

 惣岳山も展望は無い。神社の祠があり山頂はゆったりしている。柵に寒暖計がついていたので見ると氷点下1、5度だった。岩茸石山はもっと低かったかもしれない。少し安んで出発。

 下りは傾斜になっていたのでそこで初めてアイゼンをつける。こわごわ歩くより、早めの安全。安心感が全く違う。ペースが上がり、相変わらずおしゃべりしながら下って行く。ところどころ雪の無い所が現れてきて、アイゼンをどうしようかと思いつつそのまま行くと、再び積雪が続くといった状態だった。

 見通せる場所でもう大丈夫だろうと判断し、私だけアイゼンを外した。しかし間もなくまた凍った雪道が現れ、そのまま足を乗せた途端ツルッ!まったく油断大敵。

 再びアイゼンをつけて下る。登山口迄雪は続いた。踏み込まれた雪道はかえって危ないと、分かっているのにこれなのだから人間は(私が?)愚かだ。

 雪山で伊藤さんが不慣れだったにも関わらずいつものペースで下山。

 時間が早かったので秋川渓谷沿いにある沢の井酒造に寄った。いつもは外でビールを飲むのだが、ビールはなぜか置いてなかったし、寒かったのでレストランの中に入ってビールとせっかくだから日本酒を少し飲んだ。心地よく2時間程ゆっくりして帰路につく。

 行きの車中で手袋を忘れそうになったり、沢乃井で帽子を落としたりしたが幸いすぐ気がついた。しかし冒頭のように中原駅に着いてからまた自転車を取りに行くはめになって、伊藤さんにはいろいろと迷惑をかけてしまった。頼り無くてごめんね。

“高水の踏み跡辿る雪道に友安らぎて笑顔明かるし”
“奥多摩の山並幾度も見た吾に今日だけでない風景があり”