中央線沿線・滝子山(たきごやま1590.3m)

 秀麗冨士と南アルプスの展望がGOOD!
 トウゴクミツバツツジや春の草花が満開!
 おめでとう&おつかれさま企画

 H16年4月21日(水)
  天気;快晴
  Member.4人(木村、篠原、三枝、石原)

右写真【富士山をバックに山頂で】


 【コ ー ス 】(〜は歩、休憩時間含む)

笹子駅8:35〜南陵取り付き登山口9:10〜滝子山山頂12:30-14:40〜鎮西ヶ池14:45〜(平ッ沢)〜道証地蔵16:15〜南陵取り付き登山口16:35〜笹子酒造〜笹子駅
(所要時間約8時間30分くらい・・休憩含む)


 久々に山仲間との山行。予報ははかばかしくなかったが当日はピーカン、春霞のこの時期に珍しい。展望もよく富士山が一日中姿を見せていた。何よりメンバーの顔ぶれが嬉しい。みんなで荷物を分担して持ち上げ、山頂でのんびりくつろぐひとときもまた楽しかった。

左【滝子山への稜線】

 中央線高尾駅7:25始発の電車で待ち合わせ、笹子駅下車。中央道、中央線に平行したR20を戻るような形で笹子駅から歩いて登山口へと向かう。小さな標識を見落とさないように左折、田圃を割った舗装道を行き、中央線を潜る。突き当たりを右に折れ、まっすぐ行くと曲がり角に大きな案内図が出ていた。古くからの民家と新しい家も混じっている中を進んで行くと、まだのどかな田園風景の中に、滝子山の稜線が見えてきた。林道は舗装されており、注意していないと今回のコース:南陵登山口を見落としてしまうようだ。

 登山口の標示がないが、いわれてみればなるほどそれらしき道筋がついている。しかし初めてだと通過してしまいそうだ。エアリアマップでは破線になっているが踏みならされた登山道になっている。林道を歩くのが早かったシノさんには最後尾についてもらい、リーダーのみどりさん先頭に進んでいく。彼女は計画、進行、案内が手際よく、安心。人柄が良く明るくて、山行中も笑いが絶えなかった。大きな体のシノさんは荷物もまた大きく(小さく見えるが^^)、お楽しみをいっぱい詰めてきてくれているのであった。若いのんちゃんはいつも笑顔が可愛い。計画書をはじめ、みんなの安全を考慮した持ち物や重い物を持ち上げてくれている。見かけによらず心強い縁の下の力持ち。実は彼女が今日の主役だ。そして私は食当(平日の食当は珍しい^^;)。関係ないが最年長である(^-^; それぞれに適材適所といったところか。

左【急登でロープがついている】

 沢山のタチツボスミレ、ムラサキケマンなどに混じってヒトリシズカやイカリソウなど咲いていた。こうした春の花を見るのは久しぶりだ。登山口から先に延びている林道にぶつかり、そこを横切って核心の南陵コースへと進む。いきなりの急登でロープがついていた。雨や雪の時期は滑りそうだ。足下には数々のスミレ、とても種類が多い。識別できないのが残念。

左【新緑がきれい】

 滝子山には何回か行っているなぁと漠然と思っていたが、記録に残っているのは1996.1.192000.2/27の2回だった。でも記憶ではもう1回登っている気がするし、周辺の山には何回か行っているので割合身近な山ではあった。その割に印象が薄いのはなぜだろう。ブナやミズナラなど自然林に恵まれ、下草の種類も多い・・とても魅力的な山域なのに。でも今回行ってみて、一度や二度では分からない山なのかも知れないと思った。行けば行くほどその良さが分かる、そんな山のような気がする。

左【トウゴクミツバツツジ】

 ひたすら登りだが木々の新緑が既にとても美しい。真っ青な空に輝いている。心が洗われるようだ。空気が澄んで爽やかな気分。登りはいつも辛いがこの心地よさを味わいながら、ゆっくりと登っていった。やがて目の前にピンクのトウゴクミツバツツジ!芽吹きが始まったばかりの落葉樹の中次々に現れて、とても素敵だった。シノさんの驚く大きな声に振り返ると真っ白な富士山が頭を出していた。春霞でこの時期は期待していなかっただけに皆で大喜び。登る苦しさは、姿をあらわす富士山を眺める嬉しさでもあった。

左【けっこう岩場がつづく】

 平日山行は人が少なく、静かにのんびり楽しめる。久しぶりだった。今回も登りでは誰にも会わなかった。登山道は岩場が多くなり、ますます急になっていく。面白いコースだ。登りは快調?に高度が稼げるが、下りは気を遣いそうだ。のんちゃんに言われて気付いたが、山頂に近づくとP3,P2,P1などとあって、次第に展望がよくなってくる。みどりさんの声にびっくりして見ると、指し示す方には富士山はもとより南アルプスも姿を見せていた。感激!ばてそうになっても元気が出てくる。何より元気をもらったのは、一休みした時にのんちゃんがスッと出してくれたフローズンフルーツ。グレープフルーツ、オレンジ、バナナなど冷たくてとっても美味しかった!

左【富士山がきれい(ズームです)】

 山頂に近づくと双耳峰のように見える。最初に登り切ったところは富士山が正面で南アルプスも見渡せ、素晴らしい展望だった。しかし四人が休憩するには狭く、そろそろ辛そうになってきたシノさんを励まして山頂を目指すことにする。一旦下って登り返すのは5分といえども大変だがみな頑張る。

左【主役です!おめでとう!何が?ヒミツ!(^-^)】

 頑張った甲斐あって目出度く無事山頂へ。辿り着いてやっと以前登った記憶が甦る。正面の見事な富士山を眺めながらも秀麗富岳12景(今は数が増えたとか?)の一つであったことなど忘れていた。そして山梨百名山の一つだったのだとその時初めて知ったような感じだったが、既に2,3回登っていたではないかと我が記憶の曖昧さには呆れるばかり。山頂には既に男性お一人。この日初めて会う人だった。写真を互いに撮りあってから、富士山の正面に宴の用意を始める。この日のメーンイベント「のんちゃんのお祝いの宴」だ。

左【乾杯!両手に!】

 先ずはシノさんの持ち上げてくれた冷たいビールで乾杯。暑かったのでみんな大喜び。お漬け物、チーズ、ゴマ豆腐、プチトマトなどおつまみが並び、ワインも出てくる。その間に具だくさんのお鍋の用意。暑くてもけっこういけた。そしてお楽しみはまだまだ続く。みどりさんが持ち上げたお祝いケーキ(フルーツのタルト)には皆歓声!最後にコーヒーを入れて戴く。これだけよく食べ、よく飲んだものだが、気付けば2時間たっぷり山頂でのんびり過ごしていた。皆満足!満足!みどりさんのこの企画は大成功。

左【のんびり下る】

 下りは「お腹が重い・・」と、皆シノさん状態(^-^;。下り始めてすぐ、祠のある小さな鎮西ヶ池の前を通っていく。わずかに水が流れているようだ。緩やかな登山道でよかった!と言いつつ広い防火帯を下りていった。大谷ヶ丸も懐かしい山であったが、今回は眺めながら、いくつか分岐を通過して平ッ沢沿いに下っていった。

左【こんな道も・・・】

 緩やかな下山路ではあったがトラバースの斜面は崩れているところも多い。しかしハシリドコロ(毒草)の紫の花が咲いていたり、ニリンソウが咲いていたり、樹木ではトウゴクミツバツツジやアブラチャンも咲いていたりして、のんびりと楽しめるコースだ。木々の芽吹きも始まって、これからますます山を若葉色に染めていくことだろう。南陵で見たイワカガミ(多分)はまだこれからだが、咲いたらさぞや見事だろうと、もう登りの辛さなど忘れて見に行きたくなっている。全く懲りない人間だ!

左【グリーンシャワーを浴びて】

 沢で休憩してからその沢づたいに下っていく。きらきら揺れる新緑を見上げながら、その木々の落ち葉を踏んで・・・。水音が涼しげで心地よい。単調な下りに飽きてきた頃やっと道証地蔵の林道に出た。ヤマブキに彩られた林道をテクテクと、車で来た時の駐車場所などチェックしながら下って行った。南陵登山口を通過し、来た道を戻る。しかし最後の締めくくり、笹子酒造に寄ることを忘れないメンバーであった。ビールは飲めても日本酒の飲めない私、ここの酒入りアイスが美味しかった。笹子だんごと信玄餅をお土産に6時過ぎの電車で帰路につく。みなさん、お疲れ様でした。