北海道;羊蹄山
(ようていざん1893.0m)
   北海道、花三昧と自然の雄大さを満喫!
  ( 8/6-12:大雪山縦走 & 8/14:羊蹄山 )

 H12年8月14日(月)
  天気;晴 :
  Member.2人(夫婦)

【羊蹄山山頂】右

 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)

真狩登山口5:05〜三合目5:55-6:00〜真狩コース山頂尾根9:05〜羊蹄山山頂9:45-11:00〜真狩コース山頂尾根〜真狩登山口14:05
(所要時間約9時間00分・・休憩含む)


 一週間という楽しくも過酷な大雪山縦走を終え、中一日を車回収と移動日にあてた。美味しいものを食べながら移動した羊蹄山登山口の一つ、真狩(まっかり)は広いキャンプ場でトイレも水もあり便利な所だ。賑わっていたが、駐車場は幸い空いていた。そして車中泊。

 駐車場からキャンプ場の中を通り、5分ほど行くとそこにも車が置けるところがあり、入山ポストがあった。記帳して歩き出す。

 登山道は整備され道幅も広く歩きやすい。本州の整備されて山を歩いているような、ちょっと裏山を歩いているといった感じだった。安心してゆっくり歩きたい気持ちもあって羊蹄山にしたわけだが、ここでは熊鈴をつける必要もない。予想以上に登山者は少なく、ここも比較的静かな山行を楽しめた。エゾマツ、トドマツ、笹、そしてナナカマドやダケカンバなどの続く樹林帯で展望はあまりないが、時々眼下に洞爺湖や平野が現れる。その時の視界は素晴らしい。

 1合目から9合目まで札が懸けられ、目安にもなるが、夫は途中からうんざりしてきたようだ。天気は良く時折吹いてくる風も爽やかだった。日陰で休憩しながらゆっくりと登って行くが、お花はほとんど終わっているようだった。アキノキリンソウやどこまでもついてくるように咲いているオオバコなどを見ると本州の山と変わらないなと思ってしまう。

 9合目を過ぎた時、後もう少しだと思ったらとんでもない。それまで蝦夷富士と、富士の異名をとるとおり、姿形のいい山を素直に登ってきていたのに、今度は捲くように歩く。地図をしっかり見ていなかったため、一瞬道を間違えたかと思い改めて確認。間違ってはいなかった。足下はガレて歩きにくくなった(下りはもっと歩きにくかったが、身軽にひょいひょい下りていくおじいさんがいた)。樹林は低木に代わり、お花が次々に現れた。強く印象に残ったのはオノエリンドウだった。ちょうど良い時期にあたったようだ。

 羊蹄山をなめてはいけないと思ったのは、さらに火口淵に立ったときだった。父釜と呼ばれる淵をぐるりと登山道が囲み、ほぼ対面にある山頂まで結構距離がある。その頃は風も出てきて左側コースを歩くのは嫌だなと思いつつ、右の岩場コースへと進んでいった。なかなか面白いコースだ。富士山や鳥海山、御嶽山も山頂をこんな風に回ったっけと思い出しながら歩いた。ぐるりと回るから展望もぐるりと変わる。

 山頂で写真を写し、少し下の風が来ないところでゆっくり休憩。平日といえども盆休みだし、4つもコースがあれば当然人も増えてくる。

 吹いてくる風が大雪山の強風を思い出させ、遮るもののない母釜方面の火口淵を歩くのはやはり嫌だなと思っていたが、通る人の様子を見ているとどうやら大丈夫そうだと判断してそちらへと向かった。この山は独立峰だけに、登るときはかなり天候に左右されそうだ。やはり好天の時に登れたら最高だ。

 火口淵を一周して、下るとなるとまた改めてその山頂を見たくなる。てっぺんに立って360度の展望を楽しむというのと異なって、ぐるりと回って360度を得られる山頂。筍の柔らかくて美味しいてっぺんを、少し削り取られたような、何となく物足りない思いも感じるのは私だけかな?ゆっくり山頂を楽しめるとも言えるが・・・

 その後は一気に下山。二度程休んだが、下りは長く感じた。途中一緒になった29歳の男性と話しながら歩いたので少しは気が紛れたが、札幌在住というこの人は以前なんと我が街、川崎に住んでいたという。

 下山後は入山ポストで書いたノートに下山の記帳をして無事今回の登山終了。途中事故渋滞にあったものの苫小牧へ向かい、海の幸をたらふく我が身のご褒美とし、翌日フェリーで帰路についた。満足度120パーセント、いやそれ以上の今回の北海道山行だった。