伊豆;葛城山〜発端丈山 (かつらぎさん〜ほったんじょうやま) |
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山歩きを始めて早くも一年、植物の学習を兼ねて記念登山! | |
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H5年6月3-4日(木、金)当日発 ; 【コース】(=は乗り物、〜は歩き) 二日目(4日)葛城山〜発端丈山 二日目は葛城山から発端丈山を歩く予定だったが、葛城山を7、8合目くらいまで登ったところで蔓草などに行く手を阻まれやむなく下山。改めてロープウェーを使って葛城山頂へ。富士山はわずかに頭を見せてくれただけで今年の1月見たような見事な姿にはお目にかかれなかった。でも空の青さ、海の碧さは申し分なく、トンビがゆっくり飛んでいる姿はとても気持ちよさそうだった。この足で登って海の向こうの富士を眺めるのを楽しみにしていたものだから、登山を中断せざると得なかったのは本当に残念だった。発端丈山までの道はどうかと心配したが、こちらはハイキングコースで歩けた。 植層は天城とは又違って楽しめたが二日に渡ると私にはもうパニックで、頭から流れ出す今までの蓄えをどうにかして少しでもこぼすまいと、しつこいくらいに同じ質問をする始末だった。 植物の分類は先生にお任せするとして、沢山の特徴あるシダ類には驚くばかり。ゲジゲジシダには笑ってしまったし、豊富なゼンマイ、ワラビには羨ましいほど。ゼンマイは胞子体が別で成長するとちっともシダらしくないことも初めて知った。ヒメシダ、ベニシダ(赤みを帯びて裏の胞子も赤い、まだ胞子がついていないものもあった)、タテシノブにホソバノカナワラビ、ミゾシダ、オシダとあって、そんな中にたくさんあり、しっかり覚えられたものに?ウラジロがあった。 テイカカズラの花を初めて拝見。スイカズラも同じく初めてで、最初にその名を聞いた丹沢の大山を思いだした。スイカズラはつる性で冬も枯れないことからフユシノブともいうと伺ったように思う。白だが少し古くなった花は黄色になるためキンギンボクともいうそうだ。 文化勲章はタチバナの花をデザインしたものだとその蜜柑の花を見ながらの説明。カナメモチは先生のお宅の生け垣にされていた。ノハラアザミやヤマホタルブクロの見分け方、マンネングサにもいろいろあってコモチマンネン、黄色い花がきれいだったツルマンネンと、その特徴も手に取ってこそ分かる体験学習。 “幼き日遊びて帰る夕暮れに灯ともし夢見しホタルブクロ” バライチゴがけっこう実をつけていて食べながら歩くというのも面白かった。ナワシロイチゴも初お目見えでこれはまだ花だった。 ヤブニッケイの樹があって、昔はその根を役立てたそうだが現在はニッケイを栽培してそちらを香辛料として使っているそうだ。葉に3本の筋があるので分かり易かった。 発端丈山ではセミが鳴いていてもうすっかり夏の雰囲気。エゾゼミということだったがとっても賑やかだった。この山も山頂の見晴らしはよくなかった。ひと休みして写真を撮って下りたが少し行くと駿河湾の向こうに富士方面が見渡せた。とっても景観がよかったが、残念ながら富士山はやはり雲に隠れたままだった。 あとは下るだけ。三津の漁港から賑やかな音楽が聞こえてきてがっかりだったがやや滑りやすい坂道を注意しながら下っていった。前述したようなシダやコンテリギ(ガクウツギ)、ハナイカダ(実をつけていた)、アマドコロやナルコユリ(この違いも教えていただいた、アマドコロは角張っていて葉が上を向いている)等、忙しく動いている足と同様目も忙しくあちらこちらを探っていた。 三津で食事をして沼津に着いたのは 、予定していた時間の早い方だった。快調なペースで来たわけだが二日間に渡る山歩き、先生はさぞお疲れになったことだろう。たった二人の生徒とはいえ修学旅行の引率のように責任を感じておられたのではないだろうか。 先生のよく言われる一期一会、今回のような旅も又今度来れるとは限らない。おそらく同じルートは通らないだろう。私にとって貴重な体験だった。 |
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