北ア縦走・黒部五郎岳〜針ノ木岳
(クリック地図) (じいだけ2825m〜たかまがはら2120m)
4日目(三俣〜岩苔乗越〜雲ノ平〜高天ヶ原)
 さて百名山完登の後、第二目的はこの日の高天ヶ原温泉です。いったん大きく下りまた登り返さねばなりません。デカザックでの行動が負担だったのでどうにかして空荷で行けないかと練った秘策はザックのデポ。さてどこに置いて行く事にしたでしょう?(^^ゞ 汗を流した後は折角ですから山荘泊にしますが、コレもまた大変でした^_^;
H19年8月10-18日(金ー土)八泊九日
  天気;全日概ね快晴
  Member.2人

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む) 

8/10(金):折立〜太郎平テント場
8/11(土):テント場〜黒部五郎岳〜黒部五郎テント場
8/12(日):テント場〜三俣蓮華岳テント場〜鷲羽岳ph
8/13(月):テント場〜黒部源流地標〜岩苔乗越〜祖父岳〜雲ノ平〜高天原(山荘泊)
8/14(火):高天原〜岩苔乗越〜水晶岳〜野口五郎岳(小屋泊)
8/15(水):野口五郎小屋〜烏帽子小屋テント場
8/16(木):テント場〜烏帽子岳〜南沢岳〜不動岳〜船窪岳〜針ノ木沢(ビバーク)
8/17(金):針ノ木沢〜針ノ木峠テント場
8/18(土):針ノ木峠〜針ノ木岳ph〜蓮華岳ph〜扇沢
↑ 高天原温泉

5:45
 朝はお餅と野菜入りラーメンを食べて力をつけます^_^;

 テント撤収して出発は5時45分。

昨日の内に鷲羽岳を登ったので、この日は巻いていくことにします。テント場の分岐から黒部川源流を目指します。

 この沢コース、思いがけなくお花たくさんで大ヒット!歩くコースといえば高みの稜線にばかり目がいきますが、このコースは静かでお花に溢れ、私たちには嬉しい穴場でした。お薦めですよ〜♪

 昨日登った鷲羽岳を眺めながら下っていきます。

 重いザックもなんのその!ウホウホ楽しい山歩き♪ 最初は下りですし〜♪

 クルマユリもたくさん♪

【↑ クルマユリ】

【↑ ハクサンフウロ】

【↑ 何トリカブトだろう?】

【↑ オタカラコウかな?】

【鷲羽岳の麓はコバイケイソウも満開】




【↑ シナノオトギリ】

【↑ ヨツバシオガマ】

【↑ ウサギギク】


 黒部川水源地標。
   ↓
 下にアップの写真

黒部川の一滴はこの沢沿いから始まっているわけで・・・感動!



 水源地標の側に雲ノ平との分岐がありますが、岩苔乗越の方へ向かいます。

 まだ雪渓が残っています。



 チョットだけ渡渉。ロープがついていますが、水量が多い時は必要かもしれません。今回は大丈夫でした。

これにはびっくり!ムシトリスミレが見事に群生していました。



 重いザックもなんのその♪(いや、ホントは肩にずしり・・・^_^;)

 乗越の手前で黒部川源流(ふんだんな水量です・・^^ゞ)をおすそ分けしてもらいます。雪渓も残っているため冷たくて美味しい水でした♪

 稜線(岩苔乗越)はすぐそこという近さです。

【↑ ハクサンイチゲ】

【↑ チングルマ】

8:17ー44
 岩苔乗越に着きました。ヤレヤレ(^^ゞ

 この乗越にザックをデポすることにしたのです。雨の心配は無さそうですが、一応雨カバーをかけ、持ってきたお助けロープで強いハイマツにしっかり括りつけます。雨カバーもロープも使ったのはここだけ・・・って、使い方間違ってますって!こんなところでエイト結びやら何やら・・・って(はい、しっかり役立ってます^_^;)

8:44
 軽いナップザックに必要なものだけ詰めて雲ノ平に向かいます。この乗越から直接高天原に下りられますが、時間もあることですし、雲ノ平から周回することにしました。ちなみに当初の予定は前日に雲ノ平でテント泊、この日雲ノ平から高天原に下りる予定でした。しっかり予定通り進んでいます\(^o^)/

 鷲羽岳を眺めながら・・・

 水晶岳を眺めながら・・・

 雲ノ平、祖父岳に向かいます。足元にはハクサンイチゲやチングルマも咲いています♪

 薬師岳だってこの通り!

 ここも以前歩いた時は悪天候で視界ゼロでしたから、今回はワクワクしながら・・・

 こんな梯子あったっけ?

 鷲羽岳の奥にはさらに槍ヶ岳、奥穂高岳も!すごい展望です。


9:30ー10:10
 祖父岳山頂。

 前回と打って変わって360度の展望です。
     ↓

【黒部五郎岳をバックに:祖父岳山頂より】



【鷲羽岳と槍ヶ岳〜奥穂高岳の連峰:祖父岳山頂より】



【槍、奥穂の山並み、中央は三俣蓮華岳、右奥に笠ヶ岳:祖父岳山頂より】



 こちらは前回同様、今回も見送りの赤牛岳、読売新道方面。いつか行けるのでしょうか?
(行きたそうなトシちゃんですね〜(^_-)-☆)

10:10
 広い祖父岳山頂を後にします。

 正面には薬師岳、眼下に雲ノ平山荘が見えます。

 ハクサンイチゲと祖父岳山頂を見上げてます。

 ここにも雪渓。

 以前は祖父岳から直接雲ノ平キャンプ場に直接下るルートがあったのですが、そちらは通行止めになり、ぐるりと周回するようなコースに変わっていました。

 またまた高いところに登ってやってます^_^;
 バックは黒部五郎岳!

 分岐を確認。高天原への分岐はもっと小屋寄りになります。

 キャンプ場分岐で休憩。さっきまでいた祖父岳を正面に、その麓にはキャンプ場が見えます。このキャンプ場から祖父岳へ直登出来たルートが残っています(見えます)が、植生保護のため通行止めにしたのでしょうか?以前トイレが汚くて閉口したのですが、今はきれいになったのでしょうか?

 ともかく雲ノ平を楽しみながらのんびり歩きます。




11:20
 高天原分岐。まっすぐ行くと薬師沢にいきます。以前は薬師沢から登ってきたのでした。その時高天原に行ってみたいと思い、今回の計画に盛り込んだのでした。

 登って下り、もう一度登ると思いがけなく人工物が目に入りました。

 何か分かりませんが携帯などの電波等でしょうか?バックは水晶岳。

 前方に薬師岳を眺めながら進みます。

 雲ノ平の雰囲気が残っていると思ったら・・・

 たしかに雲の平です(^^ゞ



 長閑な風景しか写していませんでしたが、こちらは岩だらけの道だったり、こんな長梯子があったり、デカザックでなくて良かった・・・・と思えるコースでした。

 途中すれ違った人に岩苔乗越からのコースを聞くと、そちらは登りで行きたくないという返事でした。私たちは翌日そちらを歩いてみて、そちらの方がよっぽど歩きやすかったのですが、人により印象が随分と違うものです。

【↑ ゴゼンタチバナ】

12:40 高天原峠
 大勢の人が休憩しているところに行き当たりました。薬師沢から大東新道を歩いてきたツアーの人たちのようでした。俄かに今夜の小屋の混み具合が気になってきました^_^;




 湿原。ワタスゲが揺れています。

 もう間もなく高天原山荘ですが、下るに下って、明日登る水晶岳があんなに高くなってしまいました(涙)

 テン場はありませんが、湿原が広がっています。眺めるだけで中への散策コースはありません。

13:30
 高天原山荘に到着。まだ13:30ですが、すごい人です^_^; 予約を入れたときは空いていると言っていたのに・・・・(~_~;)

 ともかく手続きをしますが受付は売店も兼ねていててんてこ舞い。ようやく場所を確保・・・といったって、一枚の布団に2人!あぁ・・・(富士山を思い出す・・)

 そしてこの後チョットしたトラブルが・・・

 でもこの時はつゆ知らず温泉♪温泉♪



 この日はかなりの暑さでした。高天原山荘ですら2000mを越えているというのに、気温は平地並み。

 4日ぶりに汗を流せるので嬉しかったのですが、女性用のお風呂は熱くて長く入っていられませんでした(女性用露天はぬるめだったようです)。

 ようやく着替えたので今までの服は川で洗濯(水洗いですが)し、石の上で干しながら足を川に入れて体を冷やします。直射日光は暑く、水は冷たくて、足を出したり入れたり^_^; 



 ビールを買ってきてここで冷やして飲めば最高でした(のに、買って来なかったのは失敗!)

 折角着替えたので、今度は汗をかかないようにゆっくり小屋に戻ります。

 小屋では更に人が増えて大変なことになっています。荷物を置きに行くとアラ大変!別の人のザックが置かれています。ナップザックを置いといたのにヘンだな〜と思いつつ一先ず乾杯です。

 ここで、途中出会った親子連れのお二人が座っていたので同席に。しばしおしゃべりを楽しませていただきました。中学生の息子さんはきっとつまらなかったのではと気になってしまいました(ゴメンナサイね)。

 お布団はやはり割り振りがミスでダブってしまっていたようでした。後から来たお二人は結局通路の階段下になったようです。

 小屋泊を殆どしない我らにはかなり辟易した晩になりました。でも小屋食は嬉しかったナ♪ここで冷奴も出てビックリでした。

 布団は二人で一枚。この隣りのお布団ももちろん敷かれます。上向きで寝ると両肩が触れてとても眠れたものではありませんでした(家でだってトシちゃんとくっついて寝てないのにサ・・・イエローカード!レッドか?爆)


 5日目に続きます。

※お花はしっかり観察できていないので間違いもあると思います。ご注意ください。

※:着替えについて(sanae)
Tシャツ類は二日に1枚、パンツ(ズボン)は予備に1枚、下着は日数分持ちましたが、天候の崩れなど不測の事態を考慮して、結局使ったのは一部です。体の清拭重視でした。汗臭さは虫除け用のハッカ油で誤魔化したりして・・・^_^; 夫婦のテント泊の良い(助かる)点ですが、山仲間だともっと気を遣いますね。それから今回、初めてウォーター・レス ドライシャンプー(BODY & HAIR用)というのをちょこっと使ってみました。今回はたまたま山道具屋さんのサービスでいただいたもの。気休めのような気もしますが、この山行中かなり暑かったにも関わらず、あせもなど出ることもなかったので、いろいろな方法で体を拭くというのは良かったと思います。トシちゃんも汗拭きシートを使いました。