日光白根山(途中撤退)
 (クリック地図)  (しらねさん2577.6m)
この時期に見たい花がありました。その花を見るためにわざわざ出かけるからには、どこへ登ろうか?と選んだ山でした。そんな不純な動機で白根山が気を悪くしたのかもしれません。予報は両日天気でしたが山頂に向かう日の朝はガス。雪は少なかったのですが、急登と予想される気温の上昇による雪解けの心配、望めそうにない展望、下山のタイムリミットなどを考慮し、標高約2470m、山頂までは直線距離にして約350m辺りの地点で引き返しました。
 H19年3月3日-4日(土ー日)
  天気;3日晴れ、4日朝方ガス(曇り)のち晴れ
  Member.2人(夫婦)

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む) 
3日:湯元8:40〜天狗平14:35(テント泊)・・・所要時間約6時間(バテていたのでタイムは参考になりません)

4日:天狗平6:05〜前白根山6:15〜分岐〜避難小屋6:42〜2470m辺りで引き返す8:00〜避難小屋8:25-40〜分岐〜前白根山9:30-35〜天狗平(テント撤収、昼食)9:45-11:17〜湯元分岐11:47〜休憩(12時前後約10分)〜上リフト13:00〜湯元駐車場13:15・・・所要時間約7時間10分
【↑ 白根山と五色沼(前白根山より)】
【一日目:3/3】

 前夜ETC割引を利用して東北道へ。途中都心の夜景がきれいだといつも思います。東京タワーを新しいデジカメで写しますが、動いている車中からはどうも巧くいきません。

 登山口の湯元に着いたのは夜半過ぎ。タイマーを5時半にセットしますがアラームをONにするのを忘れ、目覚めたのは既に6時半をまわっていました^_^;

 湯元スキー場の駐車場に車を置いて出発。駐車料金を一日1000円徴収されます。調査不足でした。しかたありません。スキー場の駐車場は無料でないとやっていけないのではと思いましたが、こちら強気です^_^; 帰るとき路上駐車も多かったのですが、二日間となるとやはり駐車場の方が安心ですから。


 スキー場から、スキー客の邪魔にならないよう脇を通りながら向かいます。途中に登山者カードのポストがありますので入れていきます。

 ここはゴンドラが無くリフトだけですので、スキー板を履いていないと乗れません。

 チケット売り場でスキーのコースマップを貰いながら、登山コースを確認。スキー場の中を歩くのは気が引けますが、確認済みなので安心してコースを横切っていきます。

 寝坊してそろそろスキー客も来始めていましたが、それでもまだ空いていました。

 リフトに添った緩やかな初心者コースを登り、稼働中のリフトの終点辺りから左へ曲がります。夏道登山道はリフト終点の辺りからのようですが、雪山なので手前を直登。

 地図を確認していると、三人のパーティが軽快に脇を通過していきました。

 この急斜面、下山時はシリセードが出来そうですが、大きなザックですし、今回はシリセード用の雨合羽がありません。

 直登すると人工的な囲いにそって、ジグザクに登ります。なるほど、こちらにもリフトがありましたが休止中でした。

 久々のテント泊装備がこたえます。しかも最初からかなりの急登。なかなか休めるような平坦な場所がありません。

 それでも大丈夫そうなところで一休み。ここでアイゼンを着けます。

 それにしても急登です。

 先行の三人のトレースが助かりました。

 今回調子の出ないsanaeがトシちゃんの足をひっぱります。休み休み登って行きますが、ここで後方の5人パーティに道を譲ります。

 通過するとき、一人の人に見覚えがありました。でも確信が持てないまま見送ります。ところが休憩中の彼らに追いついた時、やはりかつて仲間だったSさんでした。もう70歳とのことでしたが今もご活躍のようです。しばし、懐かしい話がでました。

 又、別のお一人はこのHPをよく見てくださっているということでした。ありがとうございます。

 途中、金精峠方面が見えてきます。中ツ曽根の尾根の向こうは金精山のようです。例年ならばもっと雪が積もっているのでしょう。

 急な登りがきつい・・・珍しく休憩の多い登りになりました。

 それでも休めるところが少なくて、ようやく木に寄りかかってます。そのせいでしょうか、木が崩れそう・・・って、誰ですか!そんなこと言うのは‥^_^; 何しろなかなか平らなところがありません。

 ようやく尾根に出ました。鞍部で右が白根山方面、左は2204mの外山があり、ここでは東の山が見えません。
【↓ 尾根に出ると前方に南面が広がり庚申山、袈裟丸山、皇海山方面が見えます。どれがどれだか・・】


 行き先は緩やかな登りに見えます。が、登山道はこの右の樹林の中にあり、しばらくは急登から免れました。

 再び急登になりますが、いくらか歩きやすかったでしょうか。

 それでも喘ぎ喘ぎ登っていくと、背後に男体山が見えてきました。

 男体山の左には大真名子山、小真名子山、女峰山、太郎山が一望です。手前の小山が外山。

 バテバテでいつもにもまして亀足隊となったsanae隊。休みながら振り返って眺める景色が元気をくれます。

 この気持ち良さそうな登りが曲者で・・・

 夏道の分岐がありますが、踏み跡はさすがにありませんでした。

 気持ちの良い平坦な樹林帯。この辺りが天狗平でしょうか。

 気持ちの良い平坦な山頂の先端に行くとド〜ンと大きな白根山がありました。そして前白根山が目の前にあります。

 ここから稜線上にテントが見えましたが、これは翌日Sさんたちのものだと分かりました。

 sanaeはもうここで力尽きました^_^;


 前白根山を目前にしてビバーク決定!
\(^o^)/

 このテント場は素晴らしい展望♪

 左写真にカーソルを充てると夜景が見られます。

 この日光連山を目の前にして最高の気分です♪雪がすくないですね。

 北のほうには会津駒ケ岳、燧ケ岳方面が望め、こちらはさすがに雪山の白さが目立ちました。

 左の写真にカーソルを充てるとテントの中からの眺望に変わります。

 怪我の功名、素敵なテント場です。

 左の写真にカーソルを充てると、テントと展望に変わります。

【↓ テントの中で日光連山を眺めながら、焼肉とモツ鍋。元気がでるかな・・・^_^;】

 今回はバテてしまいましたが、テントの中で舌鼓を打ちながらのんびりできるのは嬉しいものです。担ぎ上げた甲斐があります。しかも目の前にはドド〜ンと開放的な展望が広がっているのですから言うことありません。もう大満足でした。

 翌日はもうこのまま下山しても良いと思ったくらいですが、きれいな星空を眺め、いちおうアラームをセットするのでした。


【二日目:3/4】

 起きるとなんと、外はガス! 予報は晴天なので、様子を見ながら行くことにしました。

 全く見えなかった展望ですが、6時ごろに少しずつガスがとれてきます。

 今日は下山後お花見にも行きたいので10時前には戻って来るつもりで出発します。欲張りなのか、無欲なのか?(^^ゞ

 昨日は遠くに感じたのに、前白根山までは約10分でした。白根山は全く見えません。

 前白根山を通過し、稜線上を行くと、昨日見えたテントは意外な近さにありました。Sさんたちは分岐にテントを張っていたのでした。

 その時は彼らのテントとは知らず、挨拶だけして避難小屋に向かいます。

 一気に下ります。ところがトシちゃんの気持ちが一気にいきません。「また登り返すの〜・・・・」と思っているのは見え見えで、その気持ちが歩き方に出ます。分かりやすい人です(笑)

 今日は元気の戻ったsanae、行ける所まで行く気でいます。ハイ、ゲンキンデス(^^♪ 

 落葉樹の間からは五色沼が見えてきました。

 ここを登り返すのか・・・・・とやはり思いましたとも。

 避難小屋が見えてきました。

 積雪期の出入りはこちらからのようです。

 小屋の前を通過します。反対側には五色沼方向への踏み跡がしっかりついていましたが、今回はパス。

 登り口から見上げると山頂は見えません。

 登っている内には晴れるでしょう・・・・

 足跡から、先行者は単独者一人だけのようですが、森林限界を越えるとそれ以外の目印もなくなりました。

 ここもかなりの急登です。

 途中ぽっかりと穴のあいているところがあり、水が流れているのが見えました。気温があがったらヤバイですよ・・・・

 山頂方向は相変わらずガスの中。地図と高度計で、現在地と、あとどれくらいかを確認します。

 多少の誤差はあるかもしれませんが、標高約2470m地点。

 雪の状態に不安があったことと、山頂展望が無理そうなこと、予定のタイムリミットを考えると、ここで引き返した方がよさそう・・・

 かなりな急登もあと少しでしたが、展望の無い中山頂を目指す未練も無く、やや残念そうなトシちゃんでしたが下山決定。

 100mほど下ったところでSさんたちとすれ違いました。挨拶して見送ってから、苦労して登った斜面をさっさと下ります。

 小屋の前で一休みします。

 小屋の中の寝場所は3段構造になってました。詰めれば20〜30にんくらいは入るのでしょうか?昨夜も10人以上は泊まったようです。

 外で休んでいると足跡の残っていた先行の単独男性が下りてきました。山頂まで行ってきたそうですが、ニコニコと気持ちの良い若者でした。当然ながら何も見えなかったと言い、この後五色山の方から湯元へ下ると言ってました。

 小屋からの急登は荷物が軽いお陰で心配したほど大変ではありませんでした。

 Sさんたちのテント場からの眺めもまた良く、男体山、中禅寺湖、そして庚申山、皇海山などが見えました。

 私たちもその展望を楽しみます。

 左写真の中のピークが前白根山、右がsanae隊のテントがある山頂。

 白根山も少しずつ姿をあらわしてきましたが、山頂部はまだガスの中。

 前方の前白根山へ。

 前白根山山頂へ。

 五色山分岐から少し五色山方向に行くとケルンがあります。展望を眺めに行ってみます(写真:前白根山山頂より)
【↓ 白根山、五色沼、五色山】


 ケルンの側からも日光連山がみえました。

 ケルンの方向より前白根山山頂。
【↓ 白根山山頂部もどうにか見えてきました。(前白根山山頂より)】


 テントに到着。

 テント撤収し、早めのお昼はラーメン。そしてお餅入りのぜんざい!食べすぎ?でも下山するとすぐまたおなかが空くのです(^^ゞ



 下山します。

 男体山と中禅寺湖を眺めながら・・・。

 外山尾根を下りながら登りのきつさを再認識し、分岐から湯元へと向かいますが、この下りもやっぱり同様でした。

 途中で中ツ曽根、金精山を眺めながら最後の休憩をしていると、なんとSさんたちも下りてきました。随分早いとびっくりしていると、雪の状態を見て、やはり途中で引き返してきたそうです。

 スキー場から駐車場に向かうと正面に男体山と中禅寺湖。

 このあとはお風呂を後回しにして栃木市の星野へ向かいます。

 【おまけはこちらへ⇒星野のセツブンソウ