山梨県;三石山(山梨百名山)
(みついしやま1173m)クリック地図


 ここは一度行って見事に振られた山でした。下調べが充分でなかったこともありますが、身延山に登ったついでに気楽に登れると思った甘さがありました。登山口に辿り着くまでの林道が狭く、駐車スペースも充分でないため行きにくい場所であることから今回は別ルートで行ってみました。(前回はコチラ・・・途中敗退2009.1/11)
H22年3月28日(日)
天気;曇りのち雪
Member.2人(トシちゃん&sanae)

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む。=は乗り物) 
佐野峠(845m)7:50〜大島峠9:10〜三石山山頂11:30-12:15〜大島峠13:50〜佐野峠14:55
(所要時間約7時間05分・・休憩含む)

↑ 三石山山頂で


赤線が今回のトラック
(青線は入れていったルート)

 大崩から登るコースは車の場合身延駅方面から行きますが、すれ違い場所がないといっていいくらい細い林道でした。そして行くつく登山口には駐車スペースが少なく、民家の方に迷惑をかけそうなのが気になります。前回は遅い時間に登ろうとして登れませんでしたからまたいつかと思いつつ、そういうことで気の向かない山でもありました。

 それでも気にかけていたトシちゃんはいろいろと調べ、やはり以前登ったことのある思親山の登山口佐野峠からのルートを発見。もしかしたら大島峠まで林道が続いているか?と思ったようで捜しましたが結局途中で諦め佐野峠へ。佐野峠へは源立寺(げんりゅうじ)の方から三石山線林道を行くと道幅が広く行きやすいです。ただし冬期は凍る箇所がありますのでお気をつけください(去年1月は一部アイスバーンでした)。この場合林道を登りきった辺りから左折しますので、標識を見逃さないようにします。この分岐から佐野峠までは細い林道でガードレールもなく、やはり一台でぎりぎりの道幅なので対向車が来ないことを祈るばかり・・・。

 内船(うつぶな)駅方面から踏み切りを渡り右へと行けば源立寺方面ですが、左からでも佐野峠への林道が続いています。ただしこちらはずっと狭い道幅でやはり対向車があったらどちらかがバックする羽目になります。今回も夜だったのでこちらから行ってしまいました。

 夜のうちに佐野峠に到着。気を遣う林道の先には10台以上は置ける立派な駐車場。きれいに清掃してあるトイレもあり使用可ですが、水は3月いっぱい使えません。前回(昨年1月)思親山に来た時はお掃除に来ている男性とお会いし、とても感動しました。今回はお会いしませんでしたが有り難く使わせていただきました。

佐野峠からはど〜んと富士山が目の前に見えます。
前回は夜しか見えなかったので、すっきり晴天の日に
見たいと思っていましたが、今回も春霞で霞んでいました。
 真ん中の林道から来ましたが、その左が思親山登山口。右の階段が三石山への登山口。でも気になったのはその右脇のゲートの先に延びている林道。


ゲートの右に佐野方面への
林道がありますのでご注意ください。

 ゲートのある林道は、地形図では尾根沿いのルートから少し離れているので、今回三石山へは階段の方を登って行くことにします(下山時は林道の方から帰ってきました。ということでゲートのついている林道から行けます)。
 階段を登っていきなりの急登。

 しかもネット情報どおりトゲトゲのイバラ道。
 何とかイバラを避けながら杉の植林帯を登っていきますが、ずっと急斜面。いきなりふくらはぎが痛くなります^_^; 

 940mPまでの急登を過ぎればしばらく歩きやすくなり、950mPを過ぎて下りながら進路は北西へ。

 尾根すなわち町界線を辿ってルートをGPSに入れてきましたので、地形図を持ち、GPSで現在地を確認しながらの読図山行となりました。
 片や成長した杉、片や幼木。その間を行きます。

 晴れていれば左手に南アルプスが見えるそうですがこの日は生憎の曇り空。見えませんでした。

 この赤いペンキが境界線の印のようです。
 右手に林道が見えてきました。

 この林道は地形図には載っていませんが、情報に基づいて尾根ルートは一旦やめて林道へ。
 左手の尾根に並行しているのでそのまま進みます。

振り返って先ほどアップダウンしてきたピーク
その右奥が思親山なのでしょう。


 振り返りながらやはりこの林道は佐野峠に続いているらしいと思いつつ帰りはこのまま林道を行こうと思うのでした。この日の天気は下り坂の予報。雨の中さきほど歩いてきたコースを戻るのは急斜面で嫌だな〜と思っていましたからこの林道を佐野峠まで行ければラッキー(^^ゞ

右手には富士山と御坂山塊。
生憎雲がかかってきれいに見えません。

 林道は尾根の960mPと980mPの間を通って左へ。ここで林道を離れ尾根へ取り付き、980mPへと登って行きます。

 左手には南アルプスが見えるようですが残念ながら雲って手前の山並みだけ。
 杉の伐採で登山道といえるほど鮮明ではありませんが、980mPへの登りはそれらしき踏み跡がありました。木につけられた境界の赤いペンキがGPSのルートとほぼ一致しているので心強い限りでした。

 980mPから大島峠の間にカタクリの葉がたくさん見られました。もう少し時期を遅らせればお花が見られたのに残念でした。
 980mPから下ると鞍部が大島峠。小さな石の祠がひとつありました。標高は佐野峠と同じくらいですから帰りはまた約135mほど登り返しになります。これはつらいなぁ・・・^_^;

 大島峠の左側にはこれも地形図にはない林道。
 可愛い祠。側に道標や説明下記は一切ありません。

 のんびり歩いて佐野峠からここまで1時間20分。あくまでも私達の亀足タイムです。
 大島峠からはやはり赤ペンキやそれらしき踏み跡があり、緩やかな登りでしばらくは歩きやすくなりました。

 それでも手には地形図とGPSを持ち、確認しながら登っていきます。・・・杉の伐採された枝がいっぱい落ちており、つまずいて転んだりしますので足元には注意しましょう^_^;


苦しそうな木





 ちょっと一休み。

 木の間から三石山。
 ここにもカタクリ。もちろん花はまだ咲いていません。

 苔も成長して春?
 所々に笹藪があり、藪漕ぎというほどではありませんが掻き分けていったり。
 バイケイソウ?
 ずっと植林の樹林帯でしたが1070mPあたりは落葉樹にかわり、曇り空ながらも薄っすらと日が射しこんで気持ちの良い雑木林でした。 




面白い木がたくさんあって
見入ってしまいます。



この木何の木気になる木♪


 もう残雪はないと思ったら少しだけ残ってました(^^ゞ

 1110mPでは三石山への下降点に注意です。大きな目印はありませんし、笹薮ですから気付かぬままに直進してしまうと1064、6mPの方へ行ってしまいそうです。読図やGPSで現在地が確認できていれば、それらしき印や歩いた跡がありますから何となく分かりますが笹薮で見つからない場合もありそうです。
 1110mPから急な下り。笹薮やストックを頼りに下りて行きますが、ぬかるんでいなくても滑りそうです。又登り返すのか・・・という思いより、この急坂は下るより登りの方が楽かもしれないと思ったのでした。

 登ったり下りたり・・・
 踏み跡のハッキリしない場所が出てきたりして、GPSルートをショートカットしながら間近になった山頂を目指します。

 正確に鳥居の前に出ました。
 小さいながらも立派なお社、三石山本堂。大崩区管轄のようです。

 まわりには大きな石がいくつかありましたので三石山とはそのあたりから名づけられたのかと思いました。説明書きを読むと違うようでした。
 三石山本堂を少し上がると山梨百名山の標柱。

 三角点はこの先にあるはずですが笹に覆われそこまで行く気が喪失。
 本堂そばの広場で大休憩。残念ながら周囲は木に囲まれ展望はなし。座っている場所からわずかに思親山の方角が見えただけ。調べてあったもののガッカリ感この上ない山頂です。

 でも穏かな陽気で、のんびりとしたこの山頂でのひと時は至福の時間でした。


 自然の大きな石にも歴史を感じさせる古さがあり、命が宿っていました。生命の力強さを感じます。
 時間がゆっくり流れ、帰るのを忘れそうになりましたが、天気はこれから下り坂の予報です。急いで同ルートを戻ることにします。


山頂の大岩を後にして。

全く誰にも会わないルートでした。
山中に着けば大崩ルートの方から登っている人が
いるだろうと思っていましたが誰もいませんでした。
この日は結局下山するまで誰にも会わない
我らだけの貸切の山でした。

 山頂を下る12時過ぎの気温は8度。本来ならこの後気温が上がるはずですが・・・

 目の前の1110mPを眺めながら山頂を下ります。又あれを登り返すのかぁ・・・とつぶやく我ら^_^;

 130mほど下って70mほどの登り返し。その間にちょっとしたアップダウンがあって急登で・・・でも意外と辛くはありませんでした。今回ザックが軽いですし、いつものことですがゆっくりと歩いていますから^_^;
 途中から前回途中まで歩いた大崩からの稜線が見えました。登山口も見えます。
 午後1時前、登り返した1110mPから南下すると雪が降り始めてきました。雨が降ると思っていましたからビックリです。嬉しくなりました♪子供みたいです(^o^)



 下って大島峠。

 ここからまた135mほどの登り返しになります。我らのことですから息がきれない程度にのんびりと登っていきました。登りながら話ができるくらいのペースです^_^;


 雪やこんこん・・・♪

 カタクリにも雪。
 緑の切り株にも雪。

 山頂で8度だった気温は林道に着いた頃は1度になっていました(午後2時半頃)。
 今朝、最初に登って歩いた950mPの方角。思親山はガスって見えなくなっていました。富士山ももちろん全然見えません。 

 雨でなく雪でよかったと言いながらこのまま林道歩きで佐野峠まで行くことにします。

 傘と合羽を想定していましたが、山梨に来て3月の末なのに雪降る中を歩けて嬉しくなってしまいました。雪の殆ど降らないところに住んでいるとこんなものなのです(^^ゞ

 手を広げてくるくる回りたくなりましたがまた転びそうなので止めときました(笑)
 思ったとおり佐野峠に着きました。ゲートが見えます。林道歩きは30分ほどでした。

 そして最後にクロモジの花。
 駐車場には朝と同じくウチの車だけ。思親山に登った人がいたかもしれませんが、私達は結局今回誰にも会わない静かな山行でした。

 駐車場に戻る頃にはみぞれになりましたが、それもやがて止んでしまいました。


 三石山線林道を源立寺のほうへ下り、そのお寺さんの見事な桜に思わず車を降りて眺めてしまいました。今年は桜の開花が早く、所々でこうして楽しめました。
 ※参考までに。三石山線林道から三石山に行く場合は源立寺バス停から左折。標識もあります。



 温泉は「なんぶの湯」へ。500円。ただし「なんぶの湯」「奥山温泉」共に今年の4月1日から800円になるそうです。

 篠井山に登った帰りに奥山温泉に入っておけば良かった・・・デス^_^;

 東名高速道は35キロの渋滞。途中SAやPAで仮眠したり、テレビでフィギュアスケート女子を見たりして時間調整(浅田真央選手金メダルおめでとう♪)。夜11時頃帰宅。