九州・霧島山:韓国岳
 (きりしま:からくにだけ1700.1m)
 山上の大浪池が美しい

 H13年8月18日(土)前夜登山口着
  天気;晴れ(山頂はガスっていた) 
  Member.3人(夫婦、娘)

 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)

新湯温泉登山口7:10〜避難小屋分岐7:45〜(東側コース)〜分岐8:40-50〜韓国岳山頂9:35-10:15〜(同ルート下山)〜分岐10:55-11:00〜(西側コース)〜避難小屋分岐11:43〜新湯温泉登山口12:05
(所要時間約5時間・・休憩含む)

【霧島韓国岳】右


 2001年夏休みは家族三人で九州旅行をし、観光と山行を楽しみました。
 11日、祖母山
 12日、由布岳
 13日、久住山
 16日、雲仙普賢岳
 17日、阿蘇山・烏帽子岳・杵島岳
 18日、霧島、韓国岳

 最後は霧島の韓国岳。新湯温泉登山口から登ることにする。計画では新燃岳(しんもえだけ)まで周回する予定だったが今回も山頂付近は濃霧だったため、そのままピストンで下りてしまった。お天気は良かったのだが、出会った登山者の話ではこの山は霧が多いということだった。

 登山口から大浪池までは小さな子供でも歩きやすいように、よく整備されている。下りでは、事実、小さい子を連れた家族連れに多く出会った。おそらく大浪池までのハイキングだろう。大浪池に着くとそこには避難小屋がある。中は見なかったので様子は分からない。

 大浪池は美しい。水がコバルト色というか、緑がかった感じというか、深い色合いだった。この池を見るだけでも来た甲斐があった。

 池はくるりと周回でき、韓国岳には西コース、東コースとどちらでもあまり時間が変わらない。行きは東側を通った。ほとんど樹林で池の展望場は限られていたが、開けたところでは展望を楽しんだ。樹林の散策は涼しくて気持が良かった。咲き残りのホツツジが少し見られた。

 えびの高原からのコースと合流したところでも韓国岳の姿はガスに隠れていた。

 ここから韓国岳山頂まではずっと木の階段がつけられていた。しっかりした階段で、随分と手間暇をかけたものだ。さぞや大変なことだったろう。しかしこれを延々と登っていくのは辛いものがある。こういうところは娘の方が強く、とんとんと気持ちよく上がっていってしまう。続く夫はこういうのが苦手だ。娘とすぐ引き離されてしまう。私は最後で、間隔を測りながら自分のペースで上がって行く。所々で娘がカメラを構えて待っていた。そしてシャッターを切ると、また身軽にとんとんと登っていってしまう。

 ようやく階段が途切れて岩場を登りつめるともう韓国岳山頂だった。しかし、な〜んにも見えない。しかしコーヒーをいれて休んでいると、次々と登山者が来て、そのたびに「ここ山頂ですか〜?」と声がかかってくる。がっかりするくらい周囲の様子がつかめないのだ。「そうですよ〜」と返事をすると、皆一様に嬉しそうな顔になった。展望がなくて残念ですねと声をかけあいながらも登れて皆晴れやかだ。

 私たちは新燃岳の方に回る予定だったが、さすがに私も、今回は行く気がしなくなった。「このまま下りようか?」と言った途端、夫と娘の顔がほころんだ。

 階段を、娘が数えながら下りて行き、木の階段は1300以上だったという。

 途中出会った熊本の3人の女性と立ち話したとき、この山はやはり霧の時が多いと言っていた。この日は3回目(4回目?)と言ったろうか、いまだに山頂で晴れたことがないと言っていた。一度で展望を望めるのは余程幸運なのかも知れない。

 大浪池の分岐まで下りてきたとき、急いで登ろうとしている年輩の夫婦らしき二人連れとすれ違った。あれ?と夫が「さっき山頂にいた人では?」と尋ねると「そう、また登るんですよ」と明るい声。分岐で山頂を見上げると少し霧が晴れてきていた。しかし、この階段をのぼりかえす元気に恐れ入った。私はもう嫌だ。今度登る機会があるなら別のルートがいい。えびの高原からのルートの方が一般ルートでそちらの方が人が多いと3人連れの女性が言っていたっけ。でも今度またいつ来れるだろう。

 大浪池の今度は西コースをまわっていった。展望場でしばし池を眺めるが、山での池はなぜか心が安まる。この大浪池にまつわる民話が書かれていた。子宝に恵まれない夫婦の願いで産まれたお浪という娘が、実はこの池の竜で、年頃になって池に戻っていったという話しだった。「年頃になっていなくなってしまうのも寂しいよね」と私が言うと、「それまで一緒にいられて楽しかったのだからいいんじゃない」という娘の返事。年頃になって遠くへお嫁に行ってしまったと思えばあきらめもつくのかな?

 池を回り込んで登山口から登りつめた分岐に着くと、大勢の人が休んでいた。池を見に来た人たちのようだ。そのまま石の階段を下山する。この石の階段も300近くあったようだった。登ってくる人が多く、サンダル履きの人もいたりして、池までは気楽な散策コースになっているのかもしれない。

 下山後は近くの林田温泉、いわさきホテルへ。ここでは水着で入れる温泉プールなどもあったようだ。私たちは食事とセット価格で温泉に入った。もちろん温泉だけでも入れる。金額は忘れたが、設備は整っていて、温泉の湯船も洗い場も広々としていた。