九州・祖母山
 (そぼさん1756.4m)
 百名山の展望、望めず残念だった!

 H13年8月11日(土)前夜登山口着
  天気;曇り時々雨 
  Member.3人(夫婦、娘)

 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)

北谷登山口5:35〜千間平6:35-40〜国観峠?〜祖母山山頂8:25-9:10〜国観峠?〜千間平10:25-30〜登山口11:25
(所要時間約5時間50分・・休憩含む)

【祖母山山頂で】右


 2001年夏休みは家族三人で九州旅行(8/9夜川崎発〜8/21朝川崎着)をし、観光と山行を楽しみました。山行時天候が不安定なときが多く、展望にはあまり恵まれませんでした。遠方ゆえ休みの都合で仕方ありませんが。お花もちょうど寂しい時期で、当初の予定の9月または5月の連休の頃訪れられなかったのが悔やまれました。九州の夏はさぞや暑いだろうと思っていましたら、意外にも涼しかったのでそれはラッキーでした。
 11日、祖母山
 12日、由布岳
 13日、久住山
 16日、雲仙普賢岳
 17日、阿蘇山・烏帽子岳・杵島岳
 18日、霧島、韓国岳

 遠いためなかなか行けない九州へ、今回思い切って家族3人で長期旅行することにした。というのも末っ子の娘が大学4年で来春卒業見込みのため、就職すればこうして一緒に出かけられなくなるだろうという思いがあったからだ。娘は娘で、親孝行のつもりなのか、いつもは嫌がる山行プランに、あまり文句を言わない。そして意外にも一緒に沢山歩くことができた。夫と娘に感謝である。

 九州までの往復は川崎〜日向間のフェリーを利用、車1台と2等寝台3名分、そして宿を2泊分セットで15万円。格安だ。しかし帰路は大型台風出現でフェリーが欠航になり、陸路を帰ることになってしまったが・・・。

 こうして翌10日夕方に日向港着岸。一路祖母山登山口へと向かう。今回もまたほとんどが車中泊(キャンピング仕様のハイエース)だ。

 登山口は北谷登山口。移動時間を考え、最短のコースを選んだが、五ヶ所から登山口までの林道は狭く、対向車との交差スペースも少なかった。運転は途中で娘から夫に代わり、ライト点灯で対向車が確認しやすい夜ならではの安心感の中を走っていった。

 北谷登山口の駐車スペースは思ったより広かった。10台ちょっと置けそうだ。トイレも水道も屋根付きの休憩場所もある。しかもトイレはペーパー付きだった。大野川源流の碑が建っている。大分県南部を流れ、別府湾へと注ぐ川となる。登山口は宮崎県になるが、途中で宮崎、熊本、大分の3県の県境を通り、山頂は宮崎と大分の県境になる。

 朝4時半頃起きるとまだ暗い。立秋を過ぎると夜明けはこんなにも急速に遅くなるものか。日頃起きるのが遅く、また半月ばかり山に行っていなかったので、その日照の短縮の早さにこの時になって驚いた。

 登山口を5時半過ぎに出発。薄明るいのだが、木立に覆われた登山道はまだ薄暗く感じる。ヘッデンは勿論いらない。先頭は元気の良い娘。だが、大きなカエルがいて、何回かそのたびに悲鳴をあげている。その上蜘蛛の巣が顔にかかったりして、初日から賑やかな山行だ。 手に竹をもって、蜘蛛の巣を払いながら進む事を覚え、それからはまた快調に進んでいく。

 千間平は名前から来るイメージのような広さはなかった。大きなテント1〜2張り、張れる程度だ。左側には道らしき踏み跡がある。先は鮮明かどうか分からないが、西側方面へと伸びる登山道かあるいはキジ場か定かではない。そこで少し休憩。

 千間平から少し下ると、やがて宮崎、熊本、大分の県境がある。ここも左方面へ道が延びているようだった。広い場所でも展望が良いわけでもない普通の通過地点だったのでそのまま素通りする。緩やかなアップダウンを繰り返して行くが、ずーっと笹藪に両サイド挟まれ、ほとんど見通しがきかないコースだった。そして夜露でズボンの裾が濡れてくる。

 眼前がぱっと開けたところは国観峠で、けっこう広い。神原からの登山道と合流する場所でもある。そこから見る山頂方面はガスっていた。

 いよいよ山頂へ登りつめる。雨がポツポツ降ってきたが時折青空ものぞく。不安定な天候だったが合羽を着るほどではなかった。道はぬかるんでいるところが多く、ここへ来て滑りやすくなってきた。危険ではないが登山道の崩れているところがいくつかある。相変わらず木や笹藪で見通しは利かず、蒸し暑く感じながら石のごろごろしている登山道を登っていくが、一貫してあまり楽しいコースではなかった。九合目には小屋があるようだがそちらは通らなかったので様子は分からない。

 ひょいと山頂の一角に辿り着き、空気の流れを感じて思わずホッとした。百名山の一つというからには展望は良いはずなのだがガスで遠望はきかない。写真を写した後、コーヒーをいれ、クロワッサンサンドを作って食べながら、ガスの晴れるのを待った。しかし、わずかに一瞬、歩いてきた側の尾根が見えただけだった。展望は諦めて同ルートを下山。

  国観峠で振り返ると少し姿を見せていたが山頂は相変わらずガスがかかっていた。ひとまず写真を写して通過。 登りでは誰にも出会わなかったが、下りでは下に着くまでに10組くらいの2人連れや家族連れに出会った。

 お花はこの時期少なく、終わりかかっているノリウツギやウツボグサなどがわずかに見られた。名前の分からぬ下草もいくつか。

 登山口に着くと駐車場はいっぱいだった。時間的にこれから来る人はいないだろうと思いつつ、車のすれ違いが気になった。

左【三秀台より眺めた祖母山】

 幸い途中でのすれ違いもなくバス通りに出た。ひとまず少し戻って三秀台に行ってみることにした。高台で祖母山や阿蘇、久住の展望が良いとある。ウェストン碑のあるそこは果たして、今登ったばかりの祖母山を眺めることが出来た。しかし少し離れている阿蘇、久住は雲に隠れて見ることは出来なかった。そしてまた雨がザァーッと降ってきたので慌てて車に戻った。そこから娘の運転に代わり、知人に会うため湯布院へと向かった。